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第9回 FASTは救急車を呼ぶサイン


(小高)
毎週この時間は「健康のつボ」です。日本人の死因の第4位となっている「脳卒中」について、専門家の先生に教えていただいております。ゲストは一宮西病院ストロークチーム・脳神経外科の部長、宮嵜章宏先生です。よろしくお願いします。

(宮嵜)
よろしくお願いします。

(小高)
脳の病気にも色々あって、ちょっとずつ症状も治療法も違うということを伺ってきましたけれども、やっぱりどの脳の病気も「早く見つける」「早く治療する」というのが大事でしたよね。

(宮嵜)
はい。これに関しては、どれだけ大事なことかということはぜひ皆さんに分かっていただきたいですね。

(小高)
「早く見つける」ということに関しては、このコーナーの最初のころ(第4回)に「FAST」という合言葉を教えていただきました。復習でもう一度教えていただけますか?

(宮嵜)
はい。「FAST」というのは「早く」という意味の英語です。「F」はFace、顔面の麻痺がないか。顔面の麻痺があると顔の片側が下がったり歪みがでたりします。「A」はArm。片方の腕に力が入らなくなったり、急に指が動かなくなったりしていないか。「S」はSpeech、言葉です。ろれつが回らなくなったり言葉が出なくなったりしていないか。最後は「T」のTime、それらの症状があるときは、一刻も早く救急車を呼んで病院に連絡してください。

(つボイ)
今の症状の中で、顔の片側が下がったり歪んだりするのは自覚できるんですか?見ている人は「顔がおかしいよ」と気付けるんですが・・・。

(宮嵜)
そうですね。例えばよだれが出てしまうとか、動きがちょっと悪いなという自覚症状はあることはあるんですが、どちらかといえば、周りの人が気付くことや、自分でもろれつが回りにくくて鏡を見てみたら顔が歪んでいたりして気付くことがあります。

(つボイ)
他の症状は割りと自分でも気付けることですね。腕がおかしいとか。

(宮嵜)
そうですね。

(小高)
脳の病気は脳がガンガン痛くなるということも勿論あるんですが、顔とか腕とか言葉に症状が出て、必ずしも脳に直結しているような症状じゃなく感じるものもあるんですね。でも実は脳の病気で、すぐにでも病院に行かなければならない症状であるということを、この「FAST」という言葉で覚えておくと安心ですね。

(宮嵜)
その通りです。今のような症状が脳の病気とすぐに結びつかない方も多いと思いますので、この標語をぜひ知っていただいて、この様な症状が出たら「これは救急疾患なんだ」「脳卒中の1つの証拠なんだ」ということを覚えてください。

(小高)
確かに、ろれつが回らないくらいだったら病院にもゆっくり行ったり、救急車は呼ばなくてもいいかと思ったりしますよね。だけど、それは救急車を呼ぶべき症状なんですよね。

(宮嵜)
そうなんです。実は脳というのは痛みを感じないので、くも膜下出血の場合は別ですが、なかなか切迫してすぐに病院に行こうとしない方が結構いらっしゃいます。私たちは「もう少し早く来ていただけていたら・・・」と思うような患者さまもたくさん診ているので、ぜひこの標語を覚えていただいて、このような兆候があるような場合は一刻も早く病院に来ていただきたいと思います。今はいい治療もたくさん出てきているので。

(つボイ)
やっぱり小高さんももう一度聞いておかないかん!なんでこのような症状が起こってくるのか、いわゆる要因となっているものを、もういっぺん小高さんに教えてあげてください。

(宮嵜)
これは皆さん共通ですけれど、やはり一番大きな要因は「高血圧」です。他には、糖尿病やコレステロール、高脂血症、あと生活習慣として喫煙や飲酒が脳卒中には関係しています。

(つボイ)
今、小高さんは指折り数えていましたが、3つ指を折りました。

(小高)
つボイさんも折らな!私だけじゃないですよ!

(つボイ)
小高さんにかこつけて私も今聞きましたけれど、これはラジオお聞きの皆さん全員にとっても大事だということですよね。

(宮嵜)
もちろんです。

(小高)
ちゃんと覚えておきましょう!先生、ありがとうございました。

(宮嵜)
ありがとうございました。

(小高)
一宮西病院の宮嵜章宏先生でした。「健康のつボ~脳卒中について~」でした。


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