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第11回 心臓弁膜症の治療は手術?カテーテル?


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(小高)
日本人の死因の第2位となっている「心臓の病気」を中心に、健康と最新医療について専門の先生に詳しく教えていただきます。ゲストは一宮西病院のハートセンター・センター長で、心臓血管外科統括部長の菊地慶太先生です。今日もよろしくお願いします。

(菊地)
よろしくお願いします。

(小高)
先週から、心臓の病気の中で「心臓弁膜症」について伺っています。息切れをするとか、心臓の病気ではないような症状が現れてくるということを伺いました。

(菊地)
はい。息切れや動悸がしたり意外と症状が分かりにくかったりすることもありますが、雑音があるかというのを聴診で診断する超音波検査が非常に有用だ、というお話をさせていただきました。

(小高)
だから先生に診ていただければ比較的すぐに分かることにはなると思うんですが、では「心臓弁膜症」だと分かったときにどんな治療が行われるのでしょうか?

(菊地)
「心臓弁膜症」の治療は大きく3つに分かれています。1つは内科的な治療、つまりお薬による治療です。もう1つは外科的な治療、手術によるものです。最後に新しいものとして、カテーテルによる治療法があります。これらを詳しくご説明させてください。

(つボイ)
お願いします。

(菊地)
内科的な治療というのは、お薬です。脈を抑えるようなお薬を使ったり、強心剤を使ったり、利尿剤を使ったりすることで症状を軽くするんです。ただ、これだけでは悪くなった扉(弁)は治らないんです。ですからお薬を使っても弁膜症自体が治るわけではないのですが、“心臓の負担を和らげる”ような治療法になります。しかしそれだけでは不十分な場合は手術の治療が必要になります。手術が弁膜症では一般的な治療になります。

(つボイ)
どういう手術をするんですか?

(菊地)
「人工弁置換術」というものが一般的です。また、特に僧帽弁(そうぼうべん)という左心室の入り口にある扉の逆流に対しては、「僧帽弁形成手術」という、ご自身の弁を修復してもう一度使うというような治療法がとても一般的です。

(小高)
字で見ると分かりやすいですね。形成術は弁を「作る」「形成する」、弁置換は弁を「置き換える」。

(菊地)
そうなんですね。人工の弁も最近はとても良いものが出ていて、金属で出来た「機械弁」と、豚や牛の生体組織からできた「生体弁」というものがあります。最近とてもよく使われているのが「生体弁」ですね。非常に性能が良いものです。こういうようなもので新しい扉を付け替える、というような手術になります。

(つボイ)
他の動物の組織で、拒否反応とかは起こらないんですか?

(菊地)
大丈夫です。安心してください。

(小高)
カテーテルというのは、どういう治療を行うんですか?

(菊地)
カテーテルで、大動脈弁に対して人工弁を入れる手術です。TAVI(タビ)と呼ばれる、「カレーテルによる大動脈弁置換術」というのが最近ではよく行われてきています。

(つボイ)
カテーテルというのは、細い管を血管にいれるものですよね?それで弁を置き換えるんですか?

(菊地)
実は、狭心症などで使うステントを入れるようなカテーテルよりも、ずいぶん太いものを使います。足の付け根から管を入れて、大動脈弁のところにカテーテルの先端を持っていって、そこでグッと膨らませます。これによってもともとある弁を外側に押し付けて、小さくたたまれた人工弁が広がって新しい大動脈弁になります。ただこれは全ての方に適応するわけではなくて、重症度が高く手術をするにはリスクが高い方には良い治療だと思います。加えて、現在では低侵襲治療、つまり胸の骨を大きく切らずに小さく切開して行う手術も盛んに行われています。

(小高)
狭心症と心筋梗塞のときにも低侵襲手術があると仰っていましたよね。

(菊地)
実際は弁膜症の低侵襲手術、いわゆるMICS(ミックス)というものの方が多く行われています。私もたくさん行っています。

(小高)
ということで、来週はその低侵襲手術について伺っていきたいと思います。先生、また来週もよろしくお願い致します。

(菊地)
お願いします。

(小高)
ありがとうございました。一宮西病院の菊地慶太先生でした。「健康のつボ~心臓病について~」でした。