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第9回 内科と外科を組み合わせたハイブリッドな治療法


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(小高)
この時間は、日本人の死因の第2位となっている「心臓の病気」を中心に、健康と最新医療について専門の先生に伺っております。ゲストは一宮西病院のハートセンター・センター長で、心臓血管外科統括部長の菊地慶太先生です。よろしくお願いします。

(菊地)
よろしくお願いします。

(小高)
このコーナーではここのところ、心臓病の中でも「狭心症」と「心筋梗塞」についての検査方法や治療法を伺ってきたんですけれども、治療の方法の中には薬やステント治療という内科の先生がやる治療と、そして菊池先生たちがやられている外科的な治療があって、でも先週のお話ではそのれらを総合した、何でしたっけ?

(菊地)
「ハイブリッド治療」です。

(小高)
これはどういうものですか?

(菊地)
ハイブリッドというのは、最近は車でも話題になっていますけれど、ガソリンと電気を組み合わせた方法ですよね。この狭心症・心筋梗塞の治療のハイブリッドというのも“組み合わせる治療”になります。何を組み合わせるかというと、内科的な治療である「ステント治療」と、外科的な治療である「冠動脈バイパス術」です。これを組み合わせたものをハイブリッド治療というんですね。

(つボイ)
ほぉ~。

(菊地)
何を目的としてハイブリッド治療を行うかといいますと、やはりステントにはステントの良さと苦手な場所があるんですね。今のステントは非常に良いものですし、内科の先生方の技術も治療に使うデバイス(物品)もとても良くなっています。しかし、例えば血管がゴツゴツとずっと悪くなってしまっているとか、すごく細くなっている、二股に分かれているようなところはステント治療は苦手なんですね。あとは、例えば糖尿病の方や血液透析などを行っている患者さんも、長期的に見るとあまり成績がよくないというデータも出ています。ステント治療はとてもいいんですが、苦手な部分もあるわけです。

(つボイ)
はい。

(菊地)
かたやバイバス手術はですね、従来の手術では胸を大きく開けてしまうので、やはり患者さんの負担が大きくなります。2週間くらいの入院期間も必要になります。けれども先週お話したように、両側の内胸動脈を使ったり手の動脈や胃の動脈を使うことによって、長期的な成績がとても良いんですね。かたや長期的、かたや短期的、そういうようなところを上手く組み合わせると、皆さんの体への負担が少なくて、なおかつ長期的に良い治療ができるのではないかと。数年前から盛んにこの話が出てきているところなんですね。

(小高)
例えば菊池先生が「こっちはステントのほうが良い」と思ったら、ステント治療を菊池先生がやっちゃう!ということはできないんですか?

(菊地)
僕は行いません。ただし、ハートセンターやハートチームの皆でいろいろ話をしながら治療をします。従来であれば内科と外科はいろいろ話が上手くいかなかったということもあったのかもしれないですけれど、今は毎日のように色々話をするわけです。そうすると1人の患者さんに対して一緒に相談をして、「ここはステントがいいね」「ここはバイパスがいいね」と決めていく。冠動脈1本1本の治療法を相談しながら行っていくと、どちらの良い所をとって“良いとこ取りの治療”が出来るというのが1番の目的です。

(つボイ)
昔の行政も縦割り縦割りといって、納税者が非常に苦労するということがありました。お医者さんも『外科』『内科』とか縦割りみたいにやっていた部分を乗り越えて、総合的に治療をやれるということですか?

(菊地)
はい。同じ目的を持った医者同士ですから、例え分野が違っても組み合わせることによって色んな治療が行えます。1人で考えるより2人3人と寄って考えたほうが色んな知恵がでるわけです。そういう考えですよね。

(小高)
例えば糖尿病の患者さんが心臓が悪くなったときなんかは、糖尿病のことも考えながら心臓の治療もしていかなきゃいけないし、そういうときはやっぱり内科と外科で協力しあわないと。

(菊地)
その通りですね。

(つボイ)
それぞれのデータとかも色々あるわけですから。菊池先生の病院はそういうチームがあるんですね。

(菊地)
ハートセンター・ハートチームで、きちんと治療をしていくというのがこれからの医療の流れだと思います。

(小高)
技術的な最先端というものもあるんですけど、「チームで考えていく」という治療の仕方の考え方も最先端になっていっているんですね。

(つボイ)
システムとして最先端というね。

(菊地)
その通りですね。

(小高)
今日も一宮西病院の菊地慶太先生に伺いました。ありがとうございました。

(菊地)
ありがとうございました。

(小高)
「健康のつボ~心臓病について~」でした。