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第5回 手術の方法と治療法


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(小高)
日本人の死因の第2位となっている心臓病について教えていただく、心臓病シリーズ第2弾です。ゲストは一宮西病院のハートセンター・センター長で心臓血管外科統括部長の菊地慶太先生です。よろしくお願いします。

(菊地)
こんにちは、よろしくお願いします。

(つボイ)
お願いします。お便りも色々来ておりますよ。ペンネーム『マラソンマン』さんからいただいております。『5年ほど前に大動脈逆流症と診断され、人工弁(機械弁)をつける手術を受けました。手術前までマラソンをしていたので、手術後はもう走れないかと諦めておりましたが、術後2年ほどしてスロージョギングができるようになり、練習を重ねて、10 km レース、ハーフマラソン、フルマラソンも完走できるようなりました。もちろん手術前のタイムには程遠いタイムなんですが』とのことです。

(菊地)
それでもフルマラソンは凄いですね。

(つボイ)
ギリシャの時代では死んでしまったんですから、フルマラソンを走った兵士が!

(小高)
大動脈逆流症で人工弁をつける手術は、けっこうな手術ですよね?

(菊地)
そうですね。「大動脈弁閉鎖不全症」といいますが、大きな手術です。これは外科医からしたら非常に嬉しいお便りですね。心臓の弁膜症というのは、今お話があった大動脈弁のほかにも僧帽弁というものがあって、これら2つに多く起きます。治療法としては最近では色々あるんです。例えば外科的な治療としては、大動脈弁の場合は人工弁に取り替える治療や、僧帽弁の場合ではご自身の逆流を起こしている弁を修復してもう一度使うような形成手術というのも行います。でも、みなさんいきなり手術というわけではなくて、最初に内科の先生がきちんと診断・治療をしていくわけです。内科の治療というのはお薬を使ったものや、最近ではカテーテルを使った治療などもあります。

(小高)
私が不整脈でカテーテルを受けましたけど、カテーテルは“手術”だと思ったら手術じゃなく“治療”なんですね。

(菊地)
最近は「カテーテル手術」なんていう紹介もありますが、みなさん“手術”というとビックリしてしまいますよね。我々は手術ではなくて「カテーテル治療」と呼んでいます。小高さんがお話をされたカテーテルによる不整脈の治療は、「カテーテルアブレーション」と言います。電気の通り道をカテーテルによって焼き切ってしまって不整脈を治す治療なんですが、とても効果的です。

(小高)
それについてお便りも来ているんですよね。

(つボイ)
はい、ペンネーム『ダレダ』さんという名古屋市在住の67歳の男性ですけども、『去年の6月に不整脈のカテーテルアブレーション手術を行い、6ヶ月経ちました。一昨年の9月に症状が出て、去年1月に受診し、検査の結果、手術をした方が良いとのことでしたが、手術が嫌で最初は断りました。しかし、他の先生からも手術しないと「脳梗塞になる危険がある」と聞き、手術に踏み切りました。』ということですが。

(小高)
この方も「手術」って言われていたから・・・。

(菊地)
びっくりしちゃいますよね。

(小高)
これが手術じゃなくて「治療ですよ」って言われていたら、本当はもっと早くに気軽に受けていたかもしれないですね。

(菊地)
そうなんですよ。手術というと重大な治療法に聞こえてしまいますが、カテーテルは局所麻酔で血管に管を入れて治す治療なので、みなさんの身体への負担がとても少なく良い治療なんですね。

(小高)
私も全身麻酔じゃなかった。部分麻酔だから、先生と会話しながら治療を受けていました。

(つボイ)
この方もそれで、『手術前は毎日、不整脈のせいで脈が飛んだり早くなったりするのがはっきり自覚でき、嫌な感じが続いておりました。今はそれもなくすっきりした日々を送っております。』とのことです。やっぱり治療効果が出ていますよね。

(菊地)
抜群にありますね。とても良い治療法だと思います。実はカテーテルによる弁膜症の治療というのは、不整脈の治療だけではなくて、最近ではTAVI(タビ)というカテーテルによる大動脈弁の置換術ができるようになりました。ちょっと太めのカテーテルを足から入れていって、大動脈弁を人工弁に取り替えてしまうような治療法も確立されてきました。

(つボイ)
カテーテルで弁を取り替えてしまうわけですね?

(菊地)
そうです。身体への負担も非常に少ないです。

(つボイ)
あら~!

(菊地)
ただ、この治療法はまだ少し合併症なども起こるといわれておりますので、全身の状態がすごく悪い方やものすごく高齢の方には良い適応なんですが、お若い方や全身の状態が良い方は手術による大動脈弁置換術のほうがまだ成績は良いんです。逆に言うと、色んな治療法がどんどん新しくなっています。我々の分野でいうと、心臓の「冠動脈バイパス術」というものも行っています。これは、血液がよく流れる道を新しく作るような治療法になります。どちらも割りと身体への負担が少なくできるようになってきているんです。

(つボイ)
なるほどね~。心強いお話が聞けましたね。

(小高)
いろんな治療法があるということで、そのあたりもまだまだ先生には今後も伺っていきます。ありがとうございました。

(菊地)
ありがとうございました。

(小高)
一宮西病院の菊地慶太先生でした。皆さんも心臓病や脳卒中に関して専門家の先生に教えて欲しいことがあったら、このコーナーまでお寄せください。

(つボイ)
質問お待ちいたしております。

(小高)
「健康のつボ~心臓病について~」でした。