グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ




第6回 低侵襲手術とは


ホーム > 病院紹介 > 健康のつボ! > 心臓病について② > 第6回 低侵襲手術とは

(小高)
日本人の死因の第2位となっている心臓病について教えていただく心臓病シリーズ第2弾です。ゲストは一宮西病院のハートセンター・センター長で心臓血管外科統括部長の菊地慶太先生です。こんにちは。

(菊地)
こんにちは。よろしくお願いします。

(小高)
これまで色々と先生に教えていただいて、先週は心臓病の治療法には内科的なものや外科的なものと色々あるんだよ、というお話を伺いました。

(つボイ)
菊地先生は心臓血管外科でありますから、先生のなさるものは手術ということですね。

(小高)
その中でも菊地先生は・・・何でしたっけ、なんかの地方名みたいな名前。

(つボイ)
なに?地方名?

(小高)
信州地方みたいな・・・。先生の得意な・・・。

(菊地)
『低侵襲心臓手術』です。英語ではMICS(ミックス)といいます。

(小高)
あ、そのほうが簡単で良い!『低侵襲心臓手術』ですね。復習で、これはどんな手術なのか教えてください。

(菊地)
はい。一般的に心臓の手術というと非常に”体への負担が大きいもの”と考えられやすいんですけれど、この低侵襲心臓手術は“皆さんの不安を吹き飛ばすように”“身体への負担が少しでも少なくなりますように”と考えられた手術です。具体的に何が違うかといいますと、まず切る場所が違うんです。例えば、我々が行う通常の冠動脈バイパス手術や弁膜症の手術というのは、のどの下の辺り、胸の真ん中にある胸骨という20cmから25cmある骨を、縦にまっすぐ切ります。『胸骨正中切開』といますが、この方法で心臓にアプローチをしていくというのが通常の心臓の手術です。一方、低侵襲手術はこの胸骨を全部切らない方法なんです。例えば心臓の弁膜症の手術では、右のおっぱいの下のあたりを6cmから8cmぐらい切ります。冠動脈バイパス手術では、左側の同じような場所をだいたい8cmぐらい切開して、通常の心臓の手術と同じ手術を行うわけです。

(つボイ)
骨を切ってないですよね?

(菊地)
そうですね。基本的には胸骨を切らないか、もしくは本当に部分的に一部だけ切って行う治療が低侵襲心臓手術、いわゆるMICS(ミックス)といいます。

(小高)
骨を『大きく切る』のと『そこまで切らない』という違いだけで、私たち素人にもどっちが楽かはすぐわかりますね。

(つボイ)
楽もそうだし、なんか手術を受ける側の安心感や恐怖感がだいぶ違いますね。

(菊地)
その通りです。

(小高)
ただ先生は、ガッと開けたら全部見えてそこでやる手術に比べると、そんなちょっとの穴だけではあんまり見えないですよね?

(菊地)
そうですね。ただ僕も30年近く心臓の医者をやってますので、それなりの経験が積まれてきています。それに昔、ブラックジャックでは「傷跡が残らない」なんていうことがありましたよね。やはりそこが一番なんだと思います。

(つボイ)
先生も読んでおられたんですか!?

(菊地)
大好きなんです!本当に、そこが我々外科医の目標とするところで、切った傷が分からなくなるくらいとても小さい傷で同じような治療ができる。なおかつ皆さんの不安や痛みがなくなるような治療というのが、私は一番大事だと思っています。そうしないと、皆さん怖くて病院に行かないじゃないですか。

(小高)
そうなんですよね・・。

(菊地)
この低侵襲心臓手術の一番のメリットというのは、先ほどお話しした胸骨を切らないということなんですが、それによって日常の活動も非常に楽になります。例えば、手術のあと起き上がるときなどに両手を使いますが、胸の骨が切れていると、ワイヤーで止めていたにしてもやはり痛みがあるんです。そういうものが低侵襲心臓手術だと抑えられます。あとは、小さい傷によって手術の傷の感染症や縫合不全なども最小限・最低限に予防できるわけですね。他にも、輸血をする量が少なくなったり、退院までの期間が短くなったり、手術のあと車を運転できる時間がとても早くなったりします。やはり大きなメリットがある治療法ではないかと考えています。

(小高)
どんどん進化していますね。

(つボイ)
ということでありました。今日もまた色々教えていただきました。

(小高)
ありがとうございました!一宮西病院の菊地慶太先生でした。皆さんも心臓病、そして脳卒中についても知りたいことがあったら、専門家の先生に伺いますので、このコーナーまでぜひ質問をお寄せください。

(つボイ)
お待ちいたしております。

(小高)
『健康のつボ~心臓病について~』でした。