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日焼け·紫外線から子どもを守ろう


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元気に外遊びをする子ども。あまり日焼けしすぎると、肌に悪いんじゃ…と心配に思ったことはありませんか?

子どもの肌を守るために、紫外線の影響や対策について当院小児科の杉山剛医師にお話しを伺いました。

日焼けは危険なの?

日焼けには、紫外線を浴びた後に皮膚が赤くなる「サンバーン」と、その後に色素が沈着して黒くなる「サンタン」の2種類あります。なかでもサンバーンは皮膚が赤くなって熱を持った状態になり、治るまで数日かかるので注意が必要です。さらに、皮膚にはバイ菌やアレルゲン(アレルギーの原因物質)から体を守る重要な働き(バリア機能)がありますが、重症化して水ぶくれができるとバリア機能が低下して感染症を引き起こすことも。ほかにも日焼けを繰り返すと将来の皮膚癌やシミ、そばかすの原因になったり、皮膚が乾燥してバリア機能が低下するとアレルギーになりやすくなるので注意してください。

日焼け予防・対策法は?

紫外線にはUV-BとUV-Aがありますが、注意したいのはサンバーンの原因となるUV-B。UV-Bは1日の中で午前10時から午後2時頃までが最も強くなるので、この時間を避けて外出するのも対策の一つです。また日向に比べて日陰は紫外線量が半分になるので、屋外活動時には日陰をうまく利用したり、長袖の服やツバのある帽子などで肌の露出部分を減らすのも有効です。夏の暑い時期に長袖が不快な場合は、日焼け止めを使用すると良いでしょう。

日焼け止めの選び方は?

紫外線吸収タイプではなく紫外線散乱タイプで、香料などの刺激物が少ないものを選びましょう。日焼け止めの強さにはUV-Aに対する「PA」とUV-Bに対する「SPF」があり、PAは++から+++くらいのものを、SPFは15以上のものをそれぞれ目安にすると良いでしょう。使用後は、日焼け止めが皮膚に残らないよう石鹸や流水でよく洗い流してください。プールや海水浴ではウォータープルーフタイプも有効ですが、あまり耐水性が強いとなかなか洗い流せず、皮膚にとってはかえって良くないことも。水遊びの際は洗い流しやすいものを1、2時間毎に塗り直すか、ラッシュガードの着用がオススメです。

日焼け後のケアを教えて!

紫外線による日焼けは「やけど」と同じですので、水分が失われ、炎症を起こしている状態です。紫外線を浴びた直後は見た目の皮膚にあまり変化がなくても、サンバーンのピークは24時間くらいなので、その間はしっかりと保湿剤を塗ってあげる必要があります。保湿剤は低刺激でセラミドを多く含んだものがオススメです。また皮膚の刺激になるような熱いお風呂に入ったり、強くこすったりすることは避けてください。水ぶくれや蕁麻疹などの症状がみられる場合は、医療機関を受診して治療を受けましょう。

紫外線との上手な付き合い方は?

新生児期から乳幼児期の皮膚のバリア機能を健康に保つことは、将来の皮膚にとって重要です。最近では皮膚のバリア機能低下がアレルギー発症に関連することも分かってきました。ここまで紫外線の「害」についてお話してきましたが、実は適度な紫外線は必要で、ビタミンDという骨を強くするための物質を生産する重要な役割も果たしています。「過ぎたるはなお及ばざるが如し」で、あまり徹底した紫外線対策はかえって良くありません。一つの目安として夏なら数分、冬なら1時間弱(東京の場合)は外に出て、紫外線を浴びると良いといわれています。紫外線を過度に恐れずに「上手に付き合っていく」くらいの方が、ママも疲れずに良いのかもしれませんね。

参考文献 1)上出良一:小児の日焼け 子どもはどこまで日焼けしてよいのか?ビタミンDとの関連について:日本小児皮膚科学会雑誌 34(3)171-178.2015 2)中野英司,錦織千世子:紫外線から小児の皮膚を守る:小児科57(8),1003-1009.2016