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「認知症」について知っておきたい5つのこと


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「認知症」について知っておきたい5つのこと

毎月、何百人という認知症の方が、当院の【もの忘れ外来】を訪れています。初めて相談に来られる人たちの約半数は認知症予備軍、またはごく初期の認知症の方である場合が多いです。誰もが気になる【認知症】について、いまいせ心療センター・副院長の八十島講二(やそじまこうじ)医師に、お話を伺いました。

1.認知症とはどんな病気ですか?

一度獲得された知的機能の後天的な障害によって、自立した日常生活機能を喪失した状態で、その能力低下が自覚できない状態といえます。つまり、生後、努力して学習した能力が低下した状態で、その能力低下を自覚できない、すなわち自分が病的であることが理解できない(病識がない)状態といえばわかりやすいです。ここで非常に大切なことは、認知症は脳の神経組織の障害によって引き起こされる「疾患」であるということです。

2.認知症を予防することは可能ですか?

認知症は医学的な治療法がまだ確立されていませんので、確実に予防することは現段階ではできませんが、数年前に英国のNHS(国民保険サービス)のホームページに興味深い記事が掲載されました。7つの危険因子に気をつけることで、すべてのアルツハイマー病の50%は予防可能だというのです。その7つとは、糖尿病、運動不足、中年期の肥満、中年期の高血圧、うつ、喫煙、低い教育水準。アルツハイマー病による認知症を半減できると結論付けています。

3. 認知症と診断されたら、介護保険を使ったほうがよいのでしょうか?

認知症との診断を受けた場合、すぐに介護保険制度の利用申請を行うのがよいです。介護保険制度を利用してサービスを受けられるのは、原則として65歳以上の方ですが、特定疾患で要介護に認定された40~64歳の方も利用できます。要介護認定は訪問調査でケアプランが作成され、「要支援1・2」と認定されると居宅サービス(在宅介護)のみ、「要介護1~5」と認定されると施設サービス(施設介護)も受けることができます。

4.悪化するまで、何もしなくていいのですか?

私の今までの経験で言うと、家族と周囲の対応次第で非常に穏やかに進行する場合と急激に悪化する場合があります。家族が認知症と診断されたからといって、「世も末」とばかりに嘆き悲しんだり落ち込む必要はありません。家族や周りの方々の接し方次第で、症状が極端に悪化したり良くなったりするのが認知症の特徴でもあります。もちろん、認知症介護は生やさしいものではありませんが、介護は「恩返し」の総仕上げと考えると辛さが少なくなるのではないでしょうか。

5.一人暮らしの認知症の親は、施設に入るしかないのでしょうか?

まず、地域でどのような介護保険サービスが受けられるのかを調べることです。要介護認定を受けていないならば、早めに受けることです。介護保険サービスの利用にはケアマネージャーが関わります。一人暮らしの親の生活や介護のことをありのままに伝え、現在抱えている問題などを遠慮なく相談するとよいと思います。家で生活しながらサービスの利用を広げることができるか、施設での生活に切り替えた方がよいのかなど、具体的なアドバイスをしてくれるはずです。