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第5回 肺がんの症状について


(小高)
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ』。新型コロナウイルスの影響で5月、6月と過去の放送の中から総集編をお送りしてきましたが、今日からレギュラーの放送に戻ります。
4月にお送りしていたのは日本人の死因第1位の癌の中でも死亡者数が一番多い、肺がんについてです。
一宮西病院・呼吸器内科部長の竹下正文(たけしたまさふみ)先生です。4月から2ヶ月空けてのご登場です。お久しぶりでございます。

(竹下)
ご無沙汰してました。またよろしくお願いいたします。

(小高)
先生には4月も1か月間かけまして、肺がんの基本というのと教えて頂いてたんですが、私を覚えてるんですよ。私覚えてるんですけど、やっぱり、間が空いてしまったんで…つボイさんはほら、忘れてしまっていませんか?

(つボイ)
私はあの、覚えていますけど。聞いてる人が忘れているかもしれませんので、ちょっと復習をしてはどうでしょう?

(小高)
ははは。改めて「肺がんとは何か?」という基礎から教えていただけますでしょうか。

(つボイ)
先生、お願いいたします!

(竹下)
はい。みなさんがご存じのように、肺は呼吸する器官です。そしてみなさん、1日のうちに大体2万~3万回呼吸しています。呼吸というのは、鼻や口から入った空気が気管を通って左右の気管支に分かれます。大体20回以上分裂して、最終的にはあの肺胞というところまで行って、そこで酸素と二酸化炭素の交換が行われます。

(小高)
なるほど。肺がんというのはやっぱりその肺のどこかが癌化するということですか?

(竹下)
そうですね。気管や気管支、また肺胞の正常な細胞が何らかの原因…例えば遺伝子に傷が入るとかそういったもので癌化したものが肺がんです。正常な細胞はいつか分裂が止まります。ただ、がん細胞は増殖能力が高くてですね、周囲の組織に浸潤しながら増殖したり、血管とかりんぱに乗って全身に広がっていくというような特徴があります。

(つボイ)
転移するということですか?

(竹下)
そうですね、血液に入ったのがいろんなところに広がっていくということがあります。

(つボイ)
う~ん、厄介なものだね。

(竹下)
肺には元々の痛みの神経があんまりなくてですね、末梢にできる肺がんというの実はほとんど症状がありません。

(小高)
症状がでるときというのはどのような時ですか?

(竹下)
症状がでているときは、ある程度癌が進行しているときが多くてですね。でもこの段階ではもう手術が難しくて、すでに先ほどお伝えしたように転移していることもあり、転移した先の症状が先に出て見つかることもあります。

(小高)
なるほど。例えばどんな場所ですか?

(竹下)
脳はいろんな間隔などを支配しているんで、そういった運動神経麻痺とか、吐き気がしたりとか、頭が痛くなるとか…。骨に転移するといえばかなり痛みが強いので骨からわかって、当科に紹介なることもよくあります。

(小高)
別のところに症状がでて、そっちの癌だと思っていたら元々の肺がんだったんですよと分かるということですね。しかもその場合はかなり重症化してしまっているという…。

(竹下)
そうですね、転移しているのは進行してしまっているということになります。転移があるからですね、肺がんの患者数は男女合わせて癌の中で第3位なんです。
志望者数は全ての癌患者の中で一番多いという風なことになってます。

(つボイ)
まぁ、いろんな癌がありますけど。癌の中でもやっかいなものですよね。

(小高)
そうですよね…なんか思い出してきた。やっかいだったね。あ、でも最近の事情としてはどうですか?治療法とか。

(竹下)
そうですね、たしかに死亡者数が1位といっても、治療法は他の癌よりも著しく進歩していて、生存率は近年上がってきているし、治療の選択肢は広がってきています。

(つボイ)
あ、よかった。

(小高)
ちょっと安心しましたね。この後のところからですよ、来週また教えてもらえますか?

(竹下)
来週じっくりお伝えします。

(小高)

ありがとうございます。よろしくお願いいたします!一宮西病院の竹下先生でした。


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