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第9回 どんな治療法があるの?


(小高)
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~肺がんについて~』。日本人の死因第1位、がんの中でも死亡者数が一番多い肺がんについて、一宮西病院・呼吸器内科部長の竹下正文(たけしたまさふみ)先生にお話を伺います。よろしくお願いします。

(つボイ)
よろしくお願いいたします。

(竹下)
よろしくお願いします。

(小高)
このコーナーでは肺がんについて色々と教えて頂いております!「肺がんになってしまったらどんな症状が出るの?」など教えて頂いてましたが、今日は「肺がんになったら今はどんな治療法で助けて頂けるんでしょうか?」というテーマでお話しを聞いていきたいと思います。

(竹下)
今はですね、肺がんといってもいろんな細胞の種類があるので、まずその細胞の種類を決めることと、もう一つは肺がんのステージをまず調べてから、治療方針を決めます。肺がんの治療は、手術、放射線治療、あとは薬の3種類があります。

(小高)
治療法は種類とかステージによって変わるんですか?

(竹下)
そうですね。ステージによって変わってきます。比較的軽い、肺に病変があるのみでリンパ節がないようなステージ1、もしくはがんが肺にあって、肺門と呼ばれるところにリンパ節があるようなステージ2は手術治療が標準的な治療になります。

(小高)
普通の病気はやっぱりまずお薬での治療ですよね。

(つボイ)
そうよね。

(小高)
で、もうしょうがないから手術しましょうっていう流れだと思っていたんですが、肺がんでは逆なんですね。

(竹下)
がんを取り除いて治す、根治を目指した治療というのが早い段階では出来ます。基本的にそのステージ1、ステージ2の治療は外科的な治療でその病変を取るというのが治療になります。

(つボイ)
根治治療ということですからね、ステージ1.2の人は生存率がいいということですか?

(竹下)
そうですね、ステージ1であれば、手術で8割ぐらい治ると言われてますし、ステージ2であれば、5割ぐらい治るって言われていますね。

(小高)
手術によって生存率が高くなっていると。

(竹下)
そうですね、治すための治療を行うってことになります。

(小高)
その手術は以前と比べて、進歩しているんでしょうか?

(竹下)
以前は、胸を開いて手術するといったことが行われてたんですけど、最近では低侵襲のBats(バッツ)と呼ばれる、小さい穴を3箇所ぐらい開けてそこに手術器具とカメラを入れてモニターを見ながら手術するという胸腔鏡手術というのが主流になっています。

(小高)
Batsですか?

(竹下)
そうです。小さい穴にすることで、患者さんの痛みが少なくて回復が早いんですね。術後の跡も綺麗っていうところもあって、体にすごく優しい手術が主流になっています。

(つボイ)
何か音だけ聞くと、バッツ!!てバシッと切るような感じに聞こえますけどね。

(小高)
バッツ!!ってね。なんか意味があるんでしょうね。

(つボイ)
そうねえ。

(小高)
でも昔は開いて手術をしていたということは、ろっ骨を切っていたということ?

(竹下)
本当に大きい手術なってくるとろっ骨を切除して…ということもありました。

(小高)
「まだ軽いステージで肺がんが見つかってよかった~手術受けて治そう」と喜んだのも束の間、ろっ骨切除します!って言われたら…ドキドキしちゃいますが、今はそんなことないんですね?

(竹下)
そうですね。当院もまだ8年前くらいは1桁くらいしかBatsをしてなかったんですけど、去年の手術の記録を見ていると、6~7割くらいBatsで手術を行ってます。

(つボイ)
まあ長生きしないといけないね。

(小高)
技術は日々進化してますもんね。

(竹下)
本当に手術の回復が早くて、退院までの期間もすごく短くなってきています。

(小高)
平均でどれくらいで退院できるんですか?

(竹下)
10日前後で帰れますね。

(つボイ)
そんなにあっという間なんですか。

(小高)
そうやって聞くとね、もう肺がんになったからといって、諦めちゃいけないぞっていう希望もできますね。あと残っている放射線治療と薬物療法はまた来週伺っていきますので、また来週もよろしくお願いします。

(竹下)
よろしくお願いします。

(小高)
ということで、今日も一宮西病院の竹下先生にお話しを伺いました。新生活フロッピー『健康のつボ~肺がんについて~』でした。


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