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第7回 骨折の特徴と治療法④~骨盤骨折


(小高)
今月の「健康のつボ」は「骨折について」。結構多くの人が経験している「骨折」について、一宮西病院 整形外科 四肢・骨盤骨折治療センター長 近藤陽(こんどう あきら)先生に教えていただきます。

(つボイ)
ここのところ、いろいろな原因別に起こる骨折の特徴をお聞きしています。

(小高)
今日は、近藤先生のご専門である『骨盤骨折』について教えていただきます。

(つボイ)
骨盤!大きい骨が折れるんだから大変なことになるんじゃないでしょうか!。

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(近藤)
『骨盤骨折』は、骨折全体に占める割合は少ないんですが、交通事故や高いところから転落してしまって起こることが多い骨折です。骨盤は体の中で一番大きい骨ですし、骨盤の中には大事な血管だとかいろいろな臓器が入っていますので、骨だけ折れるとうよりも、他の血管とか他の臓器も一緒に損傷されてしまいますから、命に関わる骨折になります。

(つボイ)
骨盤が折れるっていうのは相当な力が加わった時ですから、その中にある臓器も当然損傷は受けるだろうなとは思いますけどもね。

(小高)
ね、ぱっと思いつくのは「交通事故」とか「転落事故」とかそんな感じがしますが、そうすると大抵は救急車で運ばれて、骨盤が骨折してます。だけど内臓もちょっと大変です。なんてことになるわけでしょう?そうすると、治療ってどんな風にやっていくんでしょう?

(近藤)
そうですね。骨が折れているので骨を治すというよりも、かなり血がいっぱいでますので。
大体骨盤が折れると2リットルぐらい出血すると言われているので。

(小高)
2リットル!!!

(つボイ)
ビックリしますね、それ!

(小高)
でっかいペットボトルじゃないですか!そのくらい出ちゃうの??

(近藤)
そうですね。なので、まず骨を診るというよりも患者さんの命を助けないといけませんので、出血をコントロールする治療から始めていきます。具体的には、「造影CT検査」というものをして、本当に血管から出ているかどうか調べます。その上で、“血管内チーム”というのがありますので、そういうチームに依頼をして出血しているところを塞いでもらうとか。

(つボイ)
まずそこから始まるわけですか。

(近藤)
骨がすごく変形している場合は、一旦骨をいい形に戻したりとか。出血のコントロールをまず行って、命を助けて、その後に骨を治すっていうチームになります。

(小高)
やっぱり骨盤骨折の場合は大手術だから、いろんな科の先生とチーム組んでやらないといけないのかなって気がしますが。

(近藤)
そうですね、骨だけ折れてる場合は整形外科の僕たちがやりますけど、お腹の中には腸があったりとか、膀胱があったりしますので、外科の先生や泌尿器科の先生などと協力して手術することもあります。

(つボイ)
今まで聞いた中で一番大変な処置の仕方ですね。非常に大人数でやるような。

(近藤)
そうですね。

(つボイ)
でも、骨盤でも折れるところによってまた違うんでしょうねいろいろと。

(近藤)
そうですね。骨盤を構成している骨もいろいろありますので。その辺はどこが折れて、どういう風になっているから、こういう手術が必要だっていうことを判断していくわけですが、なかなか骨盤を専門にしている先生ってそこまで多くないので、専門の病院で治療してもらうのがいいのかなと思います。



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(小高)
骨盤を骨折するくらいの圧力がかかるということは、骨盤に囲まれた部分の血管や臓器も必然的に損傷を免れない、ということですよね。

(つボイ)
それだけに、いろんな専門医がいるマンパワーのあるところでの治療が必要なようです。

(小高)
来週も近藤先生にお聞きしていきます。

(小高)
さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

(つボイ)
はい、質問お待ちいたしております!

(小高)
『健康のつボ~骨折について~』でした。


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