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骨折や捻挫の応急処置


急性外傷の応急処置

RICE処置

スポーツ外傷を含む、急性外傷の応急処置“RICE(ライス)処置”をご紹介します。
RICE処置とは、骨折や捻挫、打撲、肉離れなどの外傷を受けたときの基本的な応急処置の方法です。Rest(安静)・Icing(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(挙上)の4つの処置の頭文字を並べたものです。怪我をして早期にRICE処置をおこなうことで、内出血や腫れ、痛みなどを緩和することができ、損傷部位の障害を最小限に抑えることができるため、回復を助ける効果があります。

Rest(安静)

活動を中止し安静を保ちます。活動を続けると、血管損傷や神経損傷の助長、痛みの増強を起こします。安静にすることで骨や関節、筋肉の運動を最小限にして、損傷範囲の拡大を抑えることができます。副木やテーピングで損傷部位を固定しましょう。

Icing(冷却)

外傷が起きると、損傷部位に炎症が起こり、腫れや痛みが増強してきます。患部を冷却することで組織の代謝を下げ、炎症・腫れを最小限に抑えることができます。また冷却により疼痛閾値(痛みの感じやすさ)を低下させ、痛みが緩和されます。ビニール袋やアイスバッグに氷を入れ、患部を冷却します。凍傷などの二次合併症を起こす可能性があるので、タオルなどの上から冷却しましょう。

Compression(圧迫)

患部の内出血や腫れを抑える目的でおこないます。患部にスポンジやテーピングパッドをあて、テーピングや弾性包帯で軽く圧迫ぎみに固定します。圧迫が強すぎると循環障害や神経障害を起こす可能性があるので注意が必要です。ときどき指先をつまんで、感覚障害がないか、皮膚の色が蒼白になっていないか確認しましょう。

Elevation(挙上)

腫れを抑える目的でおこないます。外傷後の腫れは血液やリンパ液の貯留により起こるため、心臓より患部を高くすることで血流が減少し、腫れを抑えることができます。上肢や手指の怪我では三角巾を用い、下腿の怪我では枕などで挙上しましょう。

コラム執筆

一宮西病院 整形外科
医長 / 四肢・骨盤骨折治療センター長
近藤 陽

愛知県一宮市出身。2012年、三重大学卒業。桑名東医療センターで初期研修後、海南病院、いなべ総合病院を経て、一宮西病院。帝京大学医学部附属病院にて国内留学も経験している。
趣味はスポーツ(特にテニス)。


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※本ページに掲載されている情報は、2023年11月時点のものです。
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