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第8回 なぜ検査を受けないのか?


小高 毎週この時間は「健康のつボ!~大腸がんの検査~」、一宮西病院 消化器内科部長で消化器内視鏡センター長の東 玲治先生にお話をうかがっています。大腸がんの検査の方法をうかがってきています。

つボイ まず「便潜血検査」。そこで陽性判定が出ましたら、二次検査へと行くわけであります。さて、その二次検査ですが、主に「大腸内視鏡検査」と「大腸CT検査」の2つがあるということですね。

小高 2つを挙げられていらっしゃいましたが、それぞれにメリットとデメリットがあるので、お医者さんとよく相談して選ぶといいですよね。そして今日は、その最初の便潜血検査で陽性判定が出たのに、二次検査を受けない人がいるという、そんなお話です。東先生です。

 厚生労働省の調査では、大腸がん検診受診者で陽性反応を受けた人のうち、二次検査を受けなかった方が14~15%いるという報告が出ています。

小高 どうして受けなかったのかというね。

つボイ 検便までやってるのね。

 一番多いのがやはり「自覚症状がない」っていうので、大体4分の1ぐらいの方がこのご意見ですね。

つボイ でも、大腸がんって自覚症状ないんですよね。

 そうなんです。そもそも大腸がんの検診としてがんを見つけるためにやってますから、引っかかったら受けてほしいなと思いますね。

小高 そうですよね。全く自覚症状というか、所見がないんですか?

 全くないです。

つボイ やっぱり便の中に血が混じっているというところから追っかけていかないかんということですね。

 そうです。それが一番負担が少ない検査になります。

小高 しかも、肉眼ではなかなか分からないということなんですね。あとはやっぱり、ちょっと恥ずかしいっていう人もいるんじゃないかと思うんですけど。

 若い女性とかはそうですね。

小高 そういった人に対しては、内視鏡検査の前にこの間うかがった大腸CT検査という方法もあると。

 あると思いますね。

小高 この間も少しうかがいましたが、負担は随分少ないんですよね。

 まず、下剤の量が少ないというのが1番のメリットだと思います。それからカメラを入れることがどうしても苦手な方、痛みが出たり何らかの症状が出る方もいらっしゃいますが、それがほとんどありません。症状からだけ考えると、やはり大腸CTの方が負担が少ない検査と言えるかと思います。

小高 その大腸検査ですけれども、何歳ぐらいからしっかり受けた方がいいでしょうか。

 40歳を超えたぐらいから大腸がんのリスクが高まると言われていて、50歳ぐらいからさらにリスクが上がってきます。

小高 毎年受けなきゃって、先生おっしゃってましたよね。

 便潜血検査はやはり毎年受けられた方がいいです。大腸がんはゆっくり大きくなります。5〜10年単位で大きくなってきますので、それを毎年検査することでどこかのタイミングで引っかかります。そうすることで症状が出る前に発見できて、治療ができます。

小高 「去年陰性だったから、今年は受けなくていいか」ではなく、毎年じゃないとダメですか?

 毎年じゃないとパーセンテージが下がってきます。毎年受けられて、陽性になったら検査を受けるというのが1番お勧めできる方法です。

小高 1番最初の入り口の便潜血検査は本当に簡単で、毎年受けるのはそんなに苦ではないですもんね。

 はい。

小高 私、1回思ったことがあるんです。便潜血検査で陽性になると、もう有無を言わさず、必ず次の検査やりなさいって言われるじゃないですか。もう1回、便潜血検査に挑戦させてくれませんかって。もう1回トライして、本当にまた陽性が出るかどうかと!

つボイ あと2回やって4回分の結果を見てほしいと。そんなことを言う患者さんはおられますか?

 おられます。

つボイ いるんだ!

小高 ダメなんですか?

 進んだがんが陽性に判定される確率は6割ぐらいですので、もう1回検査して、万が一4割の方に入ってしまうと陰性で結果が出てくるんですよ。1回で引っかけられていたら、そこでがんを見つけられていた方が、陰性ということになると見つからなくなりますので、がんの人を取りこぼすことになってしまいます。

つボイ むしろ2回で何か潜血反応があった人の方がラッキーってことだ。

小高 そっか、そうなんだ。だからこそ、すぐに次行きましょうということになるわけですね。二次検査しましょうって言われたら、「じゃあ、半年後に・・・」とかはダメなんですか?

 ステージが進むこともあるので、できるだけ早めに受けていただいた方がいいです。安心を買うって言ったほうがいいですかね。

つボイ この半年の間に進んだらどうしようと思いますもんね。

小高 そして、二次検査には私たちがよく知っている内視鏡カメラもあるけど、その他にも選択肢があるということですね。

 最近は大腸CTが身体の負担も少なくて良いのではないかと言われてます。大腸カメラが苦手とか、恥ずかしいということがあれば、他の選択肢もありますので、そういうのも考えてみられてもいいんじゃないかなと思います。

つボイ はい。便潜血検査で陽性になって、結果がんであったとしてもそのがんは早期なわけですから、ラッキーと思って治療に入るのがいいですよね。

小高 そうですね。便潜血検査までしたのに、二次検査しなかったら早期治療のチャンスも逃しちゃうってことですからね。

つボイ もっと言うなら、二次検査を受けて、がんでなかったらラッキー。心の底から大丈夫だと思えますからね。だから、陽性だった方はぜひとも二次検査は受けていただきたいですね。

小高 そして、その二次検査にもそのまま治療に入ることができる大腸内視鏡検査と、体への負担が比較的少ないと言われている大腸CT検査といくつかありますので、自分に合った方法を選択することができるんですね。来週も東先生に、大腸がんの検査について教えていただきます。
そしてこのコーナー「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

つボイ はい、質問お待ちいたしております!

小高 「健康のつボ!~大腸がんの検査~」でした。

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