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第4回 呼吸の病気


(小高)
水曜日のこの時間は「健康のつボ」。風邪やインフルエンザはもとより、急な発熱などで常に心配事が絶えない子どもの病気。特に注意をしなければならない病気を中心に、親ならドキドキしてしまう「子どもの病気」について一宮西病院 小児科部長 元野憲作(もとの けんさく)先生にお話をうかがっています。先週は気道に起こる病気について教えてもらいました。

(つボイ)
気道・・・空気の通り道ですから、呼吸に関する症状が出ます。呼吸ができない、苦しいというのは辛いですよね。呼吸の病気と言えば、気道だけでなく、肺にも起こります。

(小高)
元野先生のお話です。

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(元野)
気道というと、パッと思いつくのは何か異物を飲み込んだとか、喉が詰まってしまったとか、先週お伝えした「クループ」とか、ああいうのが気道でいいかなと思うんですけど、「ぜん息」であったり、「肺炎」であったり、そういった病気が肺、呼吸器の問題になると思います。

(小高)
「肺炎」っていうのはよく聞きますが、どういった状態のことを言うんですか?

(元野)
読んで字のごとく、「肺炎」なんで、肺自体に炎症が起きているということですね。

(小高)
よく風邪を拗らせて肺炎になるとか聞きますけど。

(つボイ)
風邪から移行していく場合もあるんですかね。

(元野)
風邪っていうのは、そもそも「風邪」ってなんなのかって話になると思うんですけど、いわゆるウイルス感染ですね。ウイルスにかかったことを「風邪」という。細菌感染とウイルス感染って区別されると思うんですけど、全く形も大きさも違うものなので、ウイルスにかかったものを「風邪」と呼ぶんですが。「肺炎」というのは、急に肺にポッと炎症が起こるものではもちろんなくて、ウイルス(風邪)が空気の通り道を通って行って、肺に炎症を起こしていく流れが多いかなとは思うので、風邪を拗らせてっていうのは間違った表現ではないのかなと思いますね。

(小高)
大人の肺炎もよく聞きますが、子どもの肺炎っていうのは小児科のお医者さん的には、大人と違って気を付けることとか、こういう部分は少し違うんだよなってところはあるんですか?

(元野)
大人の肺炎ですと、「誤嚥性肺炎」が圧倒的に多いと思うんですが、

(つボイ)
歳を取ってきたらってイメージありますよね。

(小高)
よく聞きますけどね。

(元野)
もともと空気の通り道にある唾液とか食べ物とか、そういったものが肺に入ってしまって起こる「誤嚥性肺炎」。お子さんの場合はやはり”感染症”だと思うので、そこが大きく違うのかもしれないですね。

(つボイ)
やっぱり年齢差なんかは出てくるんでしょうかね?症状に。どうなんでしょう?

(元野)
やっぱり小さいお子さん、それこそ新生児期であったり乳児期であったりした時の症状っていうのは、よりちょっと強く出るって印象はありますね。やはり空気の通り道、気道が狭いのでより苦しくなりやすいってのはあるかもしれないと思いますね。

(小高)
なんか治療も体がちっちゃいから大人より難しいんじゃないかって、素人感覚では思うんですけど、やっぱりちっちゃい子の治療って難しいものなんでしょうか?

(元野)
そうですね。あまり差を僕自身に関しては感じていないんですけど、お子さんだから難しいってことはなくて、やらせてもらう治療はほとんど一緒ですかね。

(つボイ)
話がちょっと逸れるかもしれませんが、薬の量は大人に比べて少ないし、飲むの嫌やって泣き叫ぶ子どももいるし、薬の量は少ないわ、飲ますだけでも大変だわって、小児科の先生って大変やなぁってのが僕らの印象なんですよ。

(元野)
小児科医ってお子さんたちを治すっていうよりは、お子さんたちが治っていくのを支えるっていうくらいしかできていないので、実はお子さんたちの力が主であるかなって思いますね。



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(つボイ)
大人の肺炎は「誤嚥性肺炎」、子どもの肺炎は「感染症」というふうに分けられるということですね。

(小高)
風邪だからと言って、甘く見ていてはいけませんね。保護者としては、日頃と変わったことはないか、注意深く観察することが大切だそうですよ。来週も元野先生にお話しを伺います。

(小高)
さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

(つボイ)
はい、質問お待ちいたしております!

(小高)
『健康のつボ~子どもの病気について~』でした。