いちのみやアルコール医療センター
当院は、2021年4月に愛知県より「依存症専門医療機関(アルコール健康障害)」に指定され、お酒の問題を抱える患者さまの治療をおこなってきました。専門知識を持った医師をはじめ、多くのスタッフからなるチームでよりよい専門的な治療を提供するために、2022年4月からいちのみやアルコール医療センターを立ち上げました。
不適切な飲酒は、ご本人の身体・心の健康を壊すだけでなく、暴力・暴言・DVなどにご家族が巻き込まれ、疲れ切ってしまうことも少なくありません。ご自身ではなかなかお酒が止められない、ご家族の飲酒でどうしてよいかわからないなど、お酒の問題でお困りの方は一度ご相談ください。
不適切な飲酒は、ご本人の身体・心の健康を壊すだけでなく、暴力・暴言・DVなどにご家族が巻き込まれ、疲れ切ってしまうことも少なくありません。ご自身ではなかなかお酒が止められない、ご家族の飲酒でどうしてよいかわからないなど、お酒の問題でお困りの方は一度ご相談ください。
ページ内目次
ごあいさつ
アルコール治療センター長を拝命した小川です。アルコールは、成人であれば誰もが簡単に手に入れることができる、極めて身近な存在です。身近であるからこそ、正常範囲内であるのか、あるいは病的な状態であるのか、判断が難しいものです。
例えば依存症でない方でも、仕事のストレスなどから「今日は飲みたいな」と思うこともあります。そういったときに一日痛酒してしまったからと言って、アルコール依存症と診断されるわけではありません。依存症の方の多くは、その「飲みたいな」となるストレスを恒常的に感じていて、結果たくさん飲酒する日が増えてしまっています。
治療の要は、飲酒をやめることではなく、飲酒しなければやってられないというストレスをいかに軽減するかであると考えています。
アルコール治療センター長 小川 陽之
例えば依存症でない方でも、仕事のストレスなどから「今日は飲みたいな」と思うこともあります。そういったときに一日痛酒してしまったからと言って、アルコール依存症と診断されるわけではありません。依存症の方の多くは、その「飲みたいな」となるストレスを恒常的に感じていて、結果たくさん飲酒する日が増えてしまっています。
治療の要は、飲酒をやめることではなく、飲酒しなければやってられないというストレスをいかに軽減するかであると考えています。
アルコール治療センター長 小川 陽之
アルコール依存症とは

アルコール依存と聞くと、駅前で酔っ払って寝ている姿をイメージする方も多いかと思います。しかし、それは氷山の一角にすぎません。この病気はお酒を飲む方であればどなたでもかかる可能性があり、実は非常に一般的な病気なのです。世間では「意志が弱い」「自己責任だ」と思われがちですが、実際にはアルコールによって脳が影響を受け、自分の意思や気持ちだけでは飲む量をコントロールできなくなってしまうのです。
全国に100万人以上の患者さまがいると言われていますが、専門的な治療を受けている方はそのうちの数万人にすぎません。
アルコール依存症は徐々に進行します。はじめは楽しみで飲んでいても、次第に少しの量では酔えなくなり、飲む量がどんどん増えていきます。お酒が切れるとイライラする、手が震える、眠れない、汗をかく、頭が痛いなどの離脱症状が現れ、それを解消するためにまた飲んでしまうという悪循環にはまってしまうのです。放置すると肝硬変や各種がんなどのリスクが高まり、死亡率も上がってしまいます。また、お酒にまつわるトラブルや金銭問題、家族関係の悪化、仕事上の問題、身に覚えのない怪我なども起こりやすく、ご本人はもちろん、家族もに疲れ切ってしまうケースが少なくありません。
その一方で、この病気は断酒によって健康と健全な生活を取り戻すことのできる“治療可能な病気”でもあります。さらに近年では、断酒だけでなく(一定の条件はありますが)“減酒”をひとつのゴールとした治療アプローチも普及してきました。当院では医師の診察に加え、認知行動療法に基づくプログラムを実施しています。
おひとりで病気と闘い続けるのは、非常に困難なことです。まずは病院を受診して、回復への第一歩を踏み出してください。
全国に100万人以上の患者さまがいると言われていますが、専門的な治療を受けている方はそのうちの数万人にすぎません。
アルコール依存症は徐々に進行します。はじめは楽しみで飲んでいても、次第に少しの量では酔えなくなり、飲む量がどんどん増えていきます。お酒が切れるとイライラする、手が震える、眠れない、汗をかく、頭が痛いなどの離脱症状が現れ、それを解消するためにまた飲んでしまうという悪循環にはまってしまうのです。放置すると肝硬変や各種がんなどのリスクが高まり、死亡率も上がってしまいます。また、お酒にまつわるトラブルや金銭問題、家族関係の悪化、仕事上の問題、身に覚えのない怪我なども起こりやすく、ご本人はもちろん、家族もに疲れ切ってしまうケースが少なくありません。
その一方で、この病気は断酒によって健康と健全な生活を取り戻すことのできる“治療可能な病気”でもあります。さらに近年では、断酒だけでなく(一定の条件はありますが)“減酒”をひとつのゴールとした治療アプローチも普及してきました。当院では医師の診察に加え、認知行動療法に基づくプログラムを実施しています。
おひとりで病気と闘い続けるのは、非常に困難なことです。まずは病院を受診して、回復への第一歩を踏み出してください。
飲酒習慣スクリーニングテスト
飲酒習慣スクリーニングテスト(AUDIT; Alcohol Use Disorders Identification Test)は、WHO(世界保健機構)によって開発された、飲酒習慣に関する国際的なスクリーニングテストです。ご自身の現在の飲酒状況が健康的であるか、あるいは心身の健康や日常生活に影響を及ぼす可能性があるのかを客観的に判断することができます。
※本テストはあくまで習慣の傾向を調べるためのスクリーニングであり、医学的な診断に代わるものではありません。正確な診断には、専門医への受診が必要です。
※本テストはあくまで習慣の傾向を調べるためのスクリーニングであり、医学的な診断に代わるものではありません。正確な診断には、専門医への受診が必要です。
AUDITの結果について
| 0~9点 | 危険の少ない飲酒群 ※50歳男性の平均点は7点 |
| 10~19点 | 危険な飲酒群 ※アルコール性肝障害患者の平均点は15点 |
| 20点以上 | アルコール依存症疑い群 |
入院治療

当院では、アルコールに関する問題でお困りの方で、ご本人・ご家族が入院を希望され、医師が入院を必要と判断された方を対象に入院治療をおこなっております。
入院生活を通じて、まずは物理的にお酒から離れる環境を整え、お身体の回復を最優先に図ります。体調が安定した後は、専門のプログラムを通じて、アルコールに関する正しい知識や、健やかな日常生活を取り戻すための具体的な対処法を学んでいきます。
入院生活を通じて、まずは物理的にお酒から離れる環境を整え、お身体の回復を最優先に図ります。体調が安定した後は、専門のプログラムを通じて、アルコールに関する正しい知識や、健やかな日常生活を取り戻すための具体的な対処法を学んでいきます。
■実施概要
・薬物療法
・アルコール依存症治療プログラム(約2か月)※個人により内容、期間は異なります
■アルコール健康障害・入院病棟Staff
・医師
・公認心理師、臨床心理士
・看護師
・薬剤師
・管理栄養士
・作業療法士
・精神保健福祉士
・薬物療法
・アルコール依存症治療プログラム(約2か月)※個人により内容、期間は異なります
■アルコール健康障害・入院病棟Staff
・医師
・公認心理師、臨床心理士
・看護師
・薬剤師
・管理栄養士
・作業療法士
・精神保健福祉士
アルコール依存症に対する集団治療プログラム
アルコール依存症の治療で入院された方に対して、認知行動療法に基づいた集団治療プログラムを実施しています。
断酒や減酒に向けて、
断酒や減酒に向けて、
- アルコール依存症ついての正しい知識を身につける
- これまでの生活や飲酒につながる状況・考え方を振り返る
- 退院後に続けられそうな対処方法を考える
入院から退院までの流れ
■前期
・身体検査(採血等)
・離脱症状治療(薬物療法)
・身体治療(点滴、栄養バランスの整った食事)
・作業療法(体力低下防止、生活リズムを戻す)
■後期
・専門プログラム
・渇望期チェック
・集団プログラム(薬剤師講座、栄養士講座、作業療法(体力低下防止、生活リズムを戻す)、読書療法)
・自助グループ(断酒会・AA)
・院内自助グループなごみ
※必要に応じて、仕事復帰のためのプログラム(リワーク)、デイケア(通所)の利用、訪問看護も行います。
・身体検査(採血等)
・離脱症状治療(薬物療法)
・身体治療(点滴、栄養バランスの整った食事)
・作業療法(体力低下防止、生活リズムを戻す)
■後期
・専門プログラム
・渇望期チェック
・集団プログラム(薬剤師講座、栄養士講座、作業療法(体力低下防止、生活リズムを戻す)、読書療法)
・自助グループ(断酒会・AA)
・院内自助グループなごみ
※必要に応じて、仕事復帰のためのプログラム(リワーク)、デイケア(通所)の利用、訪問看護も行います。
離脱症状への治療
まずは内科的な検査・治療を受けていただき、身体の状態を安定させます。
認知行動療法に基づく心理教育プログラム
認知行動療法に基づいた、心理プログラムを実施します。
・アルコール依存症ついての正しい知識を身につける
・これまでの生活や飲酒につながる状況・考え方を振り返る
・退院後に続けられそうな対処方法を考える
ことを目的としています。
・アルコール依存症ついての正しい知識を身につける
・これまでの生活や飲酒につながる状況・考え方を振り返る
・退院後に続けられそうな対処方法を考える
ことを目的としています。
院内自助グループなごみ
■開催日時: 第1・3月曜日 午後
当院では、通院中の患者さまが安心してご参加いただけるよう、院内自助グループを運営しております。同じ病気と向き合う仲間とともに、支え合いながら回復を目指せる場です。
依存症からの回復において、同じ悩みを分かち合える仲間の存在は大きな力となります。「本当は飲みたい」「また飲んでしまった」といった複雑な思いを一人で抱え込むことは、孤独感や罪悪感を深め、再飲酒のリスクを高めることにもつながります。普段は周囲に言えない経験や率直な思いを、誰からも否定されずに打ち明けられる“心がなごめる場所”を持つことは、治療を継続する上で非常に重要です。
このグループでは、“依存症から回復する”という共通の目標を持つ仲間とともに、病気について学びを深めます。ミーティングを通じて自身の体験を語り、他のメンバーの話に耳を傾けることで、自分自身の健康的な生活を取り戻していくことを目指します。
依存症からの回復において、同じ悩みを分かち合える仲間の存在は大きな力となります。「本当は飲みたい」「また飲んでしまった」といった複雑な思いを一人で抱え込むことは、孤独感や罪悪感を深め、再飲酒のリスクを高めることにもつながります。普段は周囲に言えない経験や率直な思いを、誰からも否定されずに打ち明けられる“心がなごめる場所”を持つことは、治療を継続する上で非常に重要です。
このグループでは、“依存症から回復する”という共通の目標を持つ仲間とともに、病気について学びを深めます。ミーティングを通じて自身の体験を語り、他のメンバーの話に耳を傾けることで、自分自身の健康的な生活を取り戻していくことを目指します。
地域自助グループとの連携について
当院では、地域の自助グループとも連携を取っています。グループに通い、お互いに支え合うことで治療の成功率が高まることが知られています。「はじめての場所は緊張する」という方でも無理なく一歩を踏み出せるよう、ご希望の場合には、その場で地域の自助グループの方とお電話でお話しすることも可能です。
