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第6回 慢性の頭痛


小高 毎週この時間は「健康のつボ!~頭痛について」、怖い頭痛の見分け方、つらい頭痛の治し方を一宮西病院 副院長 脳神経内科部長の山口敬二先生にうかがっています。

小高 先週までは、「危険な頭痛の見分け方」、「そしてそんな頭痛のときはどうしたらいいか」ということを教えていただきました。

つボイ 突然の激しい頭痛であったり、またいつもとは違う症状の頭痛の時は、迷わず専門の病院を受診するということが大事ですね。

小高 はい。1度ダメージを負った脳の箇所は元には戻らないので、もう一刻も早く病院にということでしたよね。さて、今週からは病院へ行くほどでもないかとつい考えがちな慢性の頭痛についてうかがっていきますよ。

つボイ 病院に行ってもしょうがないかと思いがちという意味では、慢性の頭痛の方が厄介なことかもわかりませんね。

小高 山口先生です。

山口 慢性の頭痛で多いのが緊張型頭痛と片頭痛というものになります。これらの2つの頭痛というのは、基本的には検査で異常が見つからない機能性頭痛に分類されます。

つボイ これ痛み方も違うんですかね?

山口 緊張型頭痛というのは、頭が締め付けられたり、重くなるような頭痛で、片頭痛というのは片側のこめかみのあたりが脈打つような頭痛になります。片頭痛は緊張型頭痛と比べるとひどい頭痛になることが多いです。

つボイ 片頭痛ですから片方ということでいいんですかね。

山口 片側であることが多いですが、あるときは右側、別の時には左側のこめかみが痛くなるといった具合に、両方痛むケースも多々あります。

小高 今のお話をお聞きしてると、しょっちゅう「私頭痛持ちなんだわ」というような会話を聞くと思うんですが、放っておいていいものなんでしょうかね。

山口 頭痛もちという言葉は、慢性的に頭痛がある方に使いますが、長年頭痛があっても通常は命に関わることはほとんどありません。だから、一般的には命に関わるような危険な頭痛とは違うものと考えられます。

小高 はい。

山口 ただ、慢性的な頭痛であっても、頭痛の性質が変わったり、経験したことのないような激しい痛みが出たりする場合もあります。「慢性の頭痛だから、ずっと同じ症状だろう」とは限らないんですね。危険なタイプの頭痛が紛れこむことがありますので、「頭痛持ちの頭痛は大丈夫」と安心しきるのは危険です。

小高 はい。

山口 また、たとえ命に関わらない頭痛だとしても、寝込んでしまうほどつらいものになると、やっぱり生活や仕事に大きな支障が出てしまいますよね。そういう頭痛は、放っておかないほうがいいと思います。自分で何とかしようとする場合が多いですが、つらい頭痛がなかなか良くならないときには、我慢し続けないで一度専門の医療機関で診察を受けることをお勧めします。

つボイ 命に関わらなくても、私痛いの大嫌いですから。これはやっぱり痛みを取ってもらった方がいいですね。

山口 そうですね。普通に痛み止めを飲んで治る分にはいいんですが、特殊な頭痛であったり、片頭痛なんかですと、痛み止めが効かない場合があります。ですから、やはりしっかりとした診断に基づいた適切な治療が必要になってくるので、相談した方がいいと思います。

小高 なるほど~。この緊張型頭痛と片頭痛というのは、特徴とか違いってあるんですか?

山口 どちらも慢性的な頭痛であることには変わりありませんが、それぞれに特徴があります。緊張型頭痛は、たとえば長時間のデスクワークで、パソコンを使いながら前かがみの姿勢が続くような方に多く見られます。寝込むほどの強い痛みはあまりないものの、毎日のように頭が締めつけられるような痛みが続くのが特徴です。一方、片頭痛は、仕事や家庭で忙しくされている20代から40代の女性に多く見られます。生理の前後に起こることもあるため、生理痛の一部だと思っている方もいらっしゃいますが、しばしば寝込んでしまうほどの強い痛みが生じて生活に支障をきたします。片頭痛は、毎日のように起こる方もいますが、出るときと出ないときがあるという方も多いです。それに対して、緊張型頭痛は激しくはないものの毎日のように続くケースが少なくないです。

つボイ 毎日はつらいですね~。

小高 かなりつらいですね。

山口 緊張型頭痛もつらいですが、片頭痛は寝込んでしまうことも少なくないので、より深刻な問題になりやすいですね。

小高 はい。先生他には頭痛の種類ってありますか?

山口 つらい頭痛の中でも、特に厳しいのが群発頭痛です。これは男性に多い、非常にまれなタイプの頭痛で、数週間から数ヶ月にわたって、毎日のように目の奥がえぐられるような激しい痛みが続きます。他には、ビリッと電気が走るような痛みが特徴の神経痛があります。たとえば、顔面に出る顔面神経痛や、後頭部に出る後頭神経痛などがあり、これも非常につらい痛みを伴うことがあります。そういった頭痛には馴染みがない先生が多いので、頭痛を専門で診ている先生のところで相談した方がいいかもしれません。

つボイ 命に関わらないと言っても日常的にね。頭が痛いというのは嫌なことですよね。治すことはできるものなんでしょうかね。

小高 その辺のことも含めて。来週も慢性的な頭痛のお話、山口先生に教えていただきます。
さて、「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

つボイ はい、質問お待ちいたしております!

小高 「健康のつボ!~頭痛について~」でした。

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