第12回 まとめ~大腸がんとその検査

東 食生活の欧米化、肥満率の上昇、運動不足などで男女とも増加しております。発症率、死亡率ともに上位を占めています。診断される数としましては、男女合わせて年間約15万件、死亡者数は年間約5万3000人です。部位別の死亡数では、男性は肺がんに次いで第2位で、女性は第1位となっています。
小高 がんの中では非常になりやすい。なりやすいって言われるとちょっと怖いんですけれど、重く見ないといけないがんということになるわけですか?
東 大腸がんの場合、早期で発見できれば根治できる可能性もかなり高くなります。大腸がんの進み具合をステージというんですけれども、大腸がんのステージは0期からⅣ期まであります。0期で見つけて治療ができれば5年生存率が95%、Ⅰ期では90%、Ⅱ期で85%、Ⅲ期で70%。ただ、Ⅳ期になると19%とガクンと下がります。
小高 一気にきますね!
つボイ ということは、やっぱり検査をして早く見つけないといかんよということですね。
東 その通りです。
小高 その早期発見のために必要なことというのは、まずやっぱり検診。
東 そうですね。一般的に大腸がんの検診は、まず便潜血検査というのがあります。便を少量取って、目に見えないポリープや大腸がんからのわずかな出血を見つける検査になります。日本でおこなっている便潜血検査は2日法といって、2日間の便を調べます。それをおこなうことで大腸がんの死亡率が60%ぐらい低下したという報告もありますので、ぜひ検診を受けていただきたいと思います。
小高 この便潜血検査を受けることから始まって、大腸がんが早期に発見されて、そして早期に発見できたから死亡率がそこまで下がったと考えられるデータなんですね。この便潜血検査で陽性でも、必ず大腸がんという話でもないんですよね。
東 様々な原因で陽性になります。多いのは、ちょっと硬い便が出てお尻が切れたり、痔を持っている方とかは血液が混じりますので、陽性になったから大腸がんがあるわけでは全くないです。
つボイ 私も陽性と言われて調べたんですけども、大丈夫だったという経験者です。
小高 便潜血検査が陽性になったら、次の検査に進むわけですね。
東 一般的に大腸カメラが多いんですけれども、近年は大腸CTというCTを使って大腸の中を見る検査があります。最近はその2つを患者さまに提示して、どちらかの検査をお勧めするという形をとっています。
つボイ 前にもお聞きしましたが、それぞれの検査にメリット・デメリットがあるということでしたね。
小高 もう一度復習で、この大腸内視鏡カメラと大腸CT検査、それぞれのメリット・デメリットを教えていただけますか?
東 まず、大腸カメラのメリットは、小さなもの・平べったいものといった見つけにくいがんを見つけられますし、ポリープの表面を直接見ることで診断をつけることができます。中にはそのまま治療に移ることができる場合もありますので、その辺が大腸カメラのメリットかと思います。
つボイ 私もポリープを取って、いい細胞かどうかというのも診ていただきました。
東 デメリットとしましては、カメラが入ることで苦痛を感じる方がかなりいらっしゃいますので、カメラが得意か不得意かというところ。あとは下剤を2リットルぐらい飲まないといけませんので、それが辛いということがあります。
小高 受ける側の負担が結構大きいというのが大腸カメラのデメリット。大腸CT検査のメリット・デメリットはどうでしょう?
東 検査時の負担があまりないですので、その辺は苦痛なくできるかなと思います。下剤の量も200mlちょっとぐらいで飲む量がかなり少ないですから、検査の苦痛や下剤の苦痛というのがかなり解消できてくると思います。
小高 デメリットはどうですか?
東 デメリットとしますと、病気が見つかった時にまたあらためて大腸カメラをしないといけないことですね。
つボイ ここ怪しいぞとなったら、やっぱり内視鏡で診る方が確実ということですね。
東 内視鏡で診断をつけますので、それを再度やらないといけないことがデメリットかなと思います。
小高 そういったいろんなメリット・デメリットを考えて、患者さんに合う・合わないとか、希望も聞きながらということですね。ただ、どちらにしてもやっぱり検査はした方がいいですよね。
東 した方がいいです。
つボイ 陽性であれば、そういう検査を必ずした方がいいですね。
小高 がんの中では非常になりやすい。なりやすいって言われるとちょっと怖いんですけれど、重く見ないといけないがんということになるわけですか?
東 大腸がんの場合、早期で発見できれば根治できる可能性もかなり高くなります。大腸がんの進み具合をステージというんですけれども、大腸がんのステージは0期からⅣ期まであります。0期で見つけて治療ができれば5年生存率が95%、Ⅰ期では90%、Ⅱ期で85%、Ⅲ期で70%。ただ、Ⅳ期になると19%とガクンと下がります。
小高 一気にきますね!
つボイ ということは、やっぱり検査をして早く見つけないといかんよということですね。
東 その通りです。
小高 その早期発見のために必要なことというのは、まずやっぱり検診。
東 そうですね。一般的に大腸がんの検診は、まず便潜血検査というのがあります。便を少量取って、目に見えないポリープや大腸がんからのわずかな出血を見つける検査になります。日本でおこなっている便潜血検査は2日法といって、2日間の便を調べます。それをおこなうことで大腸がんの死亡率が60%ぐらい低下したという報告もありますので、ぜひ検診を受けていただきたいと思います。
小高 この便潜血検査を受けることから始まって、大腸がんが早期に発見されて、そして早期に発見できたから死亡率がそこまで下がったと考えられるデータなんですね。この便潜血検査で陽性でも、必ず大腸がんという話でもないんですよね。
東 様々な原因で陽性になります。多いのは、ちょっと硬い便が出てお尻が切れたり、痔を持っている方とかは血液が混じりますので、陽性になったから大腸がんがあるわけでは全くないです。
つボイ 私も陽性と言われて調べたんですけども、大丈夫だったという経験者です。
小高 便潜血検査が陽性になったら、次の検査に進むわけですね。
東 一般的に大腸カメラが多いんですけれども、近年は大腸CTというCTを使って大腸の中を見る検査があります。最近はその2つを患者さまに提示して、どちらかの検査をお勧めするという形をとっています。
つボイ 前にもお聞きしましたが、それぞれの検査にメリット・デメリットがあるということでしたね。
小高 もう一度復習で、この大腸内視鏡カメラと大腸CT検査、それぞれのメリット・デメリットを教えていただけますか?
東 まず、大腸カメラのメリットは、小さなもの・平べったいものといった見つけにくいがんを見つけられますし、ポリープの表面を直接見ることで診断をつけることができます。中にはそのまま治療に移ることができる場合もありますので、その辺が大腸カメラのメリットかと思います。
つボイ 私もポリープを取って、いい細胞かどうかというのも診ていただきました。
東 デメリットとしましては、カメラが入ることで苦痛を感じる方がかなりいらっしゃいますので、カメラが得意か不得意かというところ。あとは下剤を2リットルぐらい飲まないといけませんので、それが辛いということがあります。
小高 受ける側の負担が結構大きいというのが大腸カメラのデメリット。大腸CT検査のメリット・デメリットはどうでしょう?
東 検査時の負担があまりないですので、その辺は苦痛なくできるかなと思います。下剤の量も200mlちょっとぐらいで飲む量がかなり少ないですから、検査の苦痛や下剤の苦痛というのがかなり解消できてくると思います。
小高 デメリットはどうですか?
東 デメリットとしますと、病気が見つかった時にまたあらためて大腸カメラをしないといけないことですね。
つボイ ここ怪しいぞとなったら、やっぱり内視鏡で診る方が確実ということですね。
東 内視鏡で診断をつけますので、それを再度やらないといけないことがデメリットかなと思います。
小高 そういったいろんなメリット・デメリットを考えて、患者さんに合う・合わないとか、希望も聞きながらということですね。ただ、どちらにしてもやっぱり検査はした方がいいですよね。
東 した方がいいです。
つボイ 陽性であれば、そういう検査を必ずした方がいいですね。
小高 便潜血検査で陽性だった場合、せっかく早いステージで見つかれば根治できる可能性が高いのに、内視鏡検査が痛いとか怖いとか恥ずかしいなんていう理由でそのままにしておくと、これはちょっともったいないですよね。
塩見 そうですよね。大腸のCTは内視鏡検査より負担が少ないんですよね。どちらの検査を選んでもいいのだから、便潜血検査で陽性になったらとにかく二次検査を受けてほしいですよね。
小高 受けてほしいですね。そして、そもそも40歳になったら毎年大腸検査を受けるという、この基本を忘れないでねということだそうです。一宮西病院の東先生にお話をうかがいました。どうもありがとうございました。
そしてこのコーナー「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。「健康のつボ!~大腸がんの検査~」でした。
塩見 そうですよね。大腸のCTは内視鏡検査より負担が少ないんですよね。どちらの検査を選んでもいいのだから、便潜血検査で陽性になったらとにかく二次検査を受けてほしいですよね。
小高 受けてほしいですね。そして、そもそも40歳になったら毎年大腸検査を受けるという、この基本を忘れないでねということだそうです。一宮西病院の東先生にお話をうかがいました。どうもありがとうございました。
そしてこのコーナー「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。「健康のつボ!~大腸がんの検査~」でした。

