第9回 リハビリについて

金井 後遺症といっても、症状はさまざまですので、それぞれの症状に応じたリハビリを行っていくことになります。脳卒中では、手足の運動麻痺や感覚障害、ろれつが回らない、しゃべりにくいといった症状のほか、飲み込みにくさが出ることもあります。また、「失語」といって言葉が出にくくなる症状や、高次脳機能障害と呼ばれる症状がみられることもあります。そうした一つひとつの症状に合わせて、リハビリを進めていく形になりますね。
小高 運動麻痺が出た人にはこのリハビリ、感覚障害が出た人にはこのリハビリっていうように分かれているわけですね。
つボイ 運動障害の場合はだいたい想像がつきますが、嚥下(えんげ)障害のリハビリはどうやったらいいんですかね。
金井 嚥下、つまり飲み込みの障害も、脳のどの部分が障害されているかによって症状が変わります。舌の動きが悪い場合にはその動きを促す訓練を、喉の飲み込み機能が低下している場合には、しっかり飲み込めるようにするリハビリを行います。実際には、ゼリー状やとろみのある食事から始めて、状態を見ながら少しずつ通常の食事に近づけていく形になりますね。
小高 こういったリハビリ期間は結構かかりますか?
金井 これは症状の程度によりますね。軽い場合であれば、数日から1週間ほどで元に戻ることもあります。一方で、重い麻痺や高次脳機能障害がある場合には、後遺症として残ることもあります。ただ、そうしたケースでも、リハビリによって改善する可能性は十分あります。一般的には、3か月ほどで症状がある程度固定化してくることが多いため、それまでに集中的にリハビリへ取り組むことが大切ですね。
つボイ タイミングとかもあるんでしょうね。
金井 そうですね。発症して間もない時期は、まだ症状が変動することもあります。また、論文などでも、発症直後からあまり強いリハビリを行うことは、必ずしも良いとは限らないと言われています。そのため、まずは無理のない範囲でリハビリを開始し、状態を見ながら進めていきます。脳梗塞や脳卒中は、1週間ほど経つと病状が安定してくることが多いため、その頃から徐々にリハビリの強度を上げていく、という形になることが多いですね。
小高 なるほど。
金井 そこからさらに1〜2週間ほど経つと、「リハビリ病棟」や「回復期病棟」と呼ばれる病棟へ移ることが多くなります。そうした病棟では、リハビリを中心とした治療を行いながら、機能の回復を目指していく形になります。
小高 積極的にリハビリに取り組める患者さんばかりではないと思うんですが、「もう治らないからいい」と言われたり、最初は頑張っていても、途中でつらくなって「やめたい」とおっしゃる患者さんへの対応はあるんですか。
金井 リハビリには医師だけでなく、さまざまな専門職がチームで関わります。理学療法士は歩行など身体の動き、作業療法士は手の動きや日常生活動作、言語聴覚士は会話や飲み込み、高次脳機能障害などを担当します。また、抑うつ症状が強い場合には、心理士や精神科医が関わることもあります。脳卒中は、発症から時間が経つと症状が固定化し、リハビリによる改善が難しくなることもあるため、できるだけ早い段階から取り組むことが大切ですね。
つボイ その辺の見極めが大事なんですね。
金井 できるだけ早い段階から介入し、患者さんが前向きにリハビリへ取り組めるようサポートしていきます。
小高 リハビリの分野でも、新しい技術が開発されているんですか。
金井 最近では、医療用ロボットスーツのようなリハビリ機器も出てきています。わずかな動きを感知して身体の動きを補助するものですね。また、「BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)」という、脳波を読み取って身体の動きに反映させる技術もあります。こうした新しい技術が、リハビリの現場でも活用され始めています。
つボイ なんかすごい。近未来でSF的ですよね。
金井 本当に、見た目もロボットのような機器がありますので、かなり最先端のリハビリになってきていると思います。ただ一方で、保険適用は疾患によって異なります。そのため、「この病気で使えるのか」といった点については、その都度、医療機関へ確認していただく必要がありますね。
小高 運動麻痺が出た人にはこのリハビリ、感覚障害が出た人にはこのリハビリっていうように分かれているわけですね。
つボイ 運動障害の場合はだいたい想像がつきますが、嚥下(えんげ)障害のリハビリはどうやったらいいんですかね。
金井 嚥下、つまり飲み込みの障害も、脳のどの部分が障害されているかによって症状が変わります。舌の動きが悪い場合にはその動きを促す訓練を、喉の飲み込み機能が低下している場合には、しっかり飲み込めるようにするリハビリを行います。実際には、ゼリー状やとろみのある食事から始めて、状態を見ながら少しずつ通常の食事に近づけていく形になりますね。
小高 こういったリハビリ期間は結構かかりますか?
金井 これは症状の程度によりますね。軽い場合であれば、数日から1週間ほどで元に戻ることもあります。一方で、重い麻痺や高次脳機能障害がある場合には、後遺症として残ることもあります。ただ、そうしたケースでも、リハビリによって改善する可能性は十分あります。一般的には、3か月ほどで症状がある程度固定化してくることが多いため、それまでに集中的にリハビリへ取り組むことが大切ですね。
つボイ タイミングとかもあるんでしょうね。
金井 そうですね。発症して間もない時期は、まだ症状が変動することもあります。また、論文などでも、発症直後からあまり強いリハビリを行うことは、必ずしも良いとは限らないと言われています。そのため、まずは無理のない範囲でリハビリを開始し、状態を見ながら進めていきます。脳梗塞や脳卒中は、1週間ほど経つと病状が安定してくることが多いため、その頃から徐々にリハビリの強度を上げていく、という形になることが多いですね。
小高 なるほど。
金井 そこからさらに1〜2週間ほど経つと、「リハビリ病棟」や「回復期病棟」と呼ばれる病棟へ移ることが多くなります。そうした病棟では、リハビリを中心とした治療を行いながら、機能の回復を目指していく形になります。
小高 積極的にリハビリに取り組める患者さんばかりではないと思うんですが、「もう治らないからいい」と言われたり、最初は頑張っていても、途中でつらくなって「やめたい」とおっしゃる患者さんへの対応はあるんですか。
金井 リハビリには医師だけでなく、さまざまな専門職がチームで関わります。理学療法士は歩行など身体の動き、作業療法士は手の動きや日常生活動作、言語聴覚士は会話や飲み込み、高次脳機能障害などを担当します。また、抑うつ症状が強い場合には、心理士や精神科医が関わることもあります。脳卒中は、発症から時間が経つと症状が固定化し、リハビリによる改善が難しくなることもあるため、できるだけ早い段階から取り組むことが大切ですね。
つボイ その辺の見極めが大事なんですね。
金井 できるだけ早い段階から介入し、患者さんが前向きにリハビリへ取り組めるようサポートしていきます。
小高 リハビリの分野でも、新しい技術が開発されているんですか。
金井 最近では、医療用ロボットスーツのようなリハビリ機器も出てきています。わずかな動きを感知して身体の動きを補助するものですね。また、「BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)」という、脳波を読み取って身体の動きに反映させる技術もあります。こうした新しい技術が、リハビリの現場でも活用され始めています。
つボイ なんかすごい。近未来でSF的ですよね。
金井 本当に、見た目もロボットのような機器がありますので、かなり最先端のリハビリになってきていると思います。ただ一方で、保険適用は疾患によって異なります。そのため、「この病気で使えるのか」といった点については、その都度、医療機関へ確認していただく必要がありますね。

