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第5回 高額療養費制度


小高 水曜日のこの時間は「健康のつボ!~病院の上手な使い方」、いざという時に頼っていく病院とはどういう付き合い方をしていけば良いのでしょうか。一宮西病院 事務長の前田 昌亮さんにお話をうかがいます。

つボイ 紹介状の意味とか、それから保険診療と自由診療の違いとか、それぞれ意味がわかってくるとね、病院への一層の信頼も深まるのではないでしょうか。

小高 先週、「保険診療」と「自由診療」の違いというのを教えていただいて、保険診療は通常の病気であれば、保険のあることのありがたさも身に沁みましたが、保険診療の場合はさらにもう一つの制度を使うことで、より負担を軽減することができるとのことです。それが皆さん聞いたことがあるでしょう「高額療養費制度」。これについて、前田昌亮さんです。

前田 とても高額な医療費がかかった時に、個人それぞれのご負担が、これ青天井になっちゃうと大変苦しいじゃないですか。

小高 払えない。

前田 それだったら手術したくないとかですね、そうなってしまうと、それはご自身の命に関わることなので、国が強力なセーフティーネットを作ってるんです。それが分かりやすく言うと「高額療養費制度」というものになってきます。

小高 私たちやっぱり退院する時に高額療養費制度を使って、「このお値段です」って言われた時に、かなり良かったと思いますもん。

つボイ わたしも思ったことある。

前田 高額療養費制度というのは、自己負担の上限の金額というものが基本的に決まっています。大きく分けますと、年齢で69歳以下と70歳以上というところでの分かれ目があります。そしてもう一つは、年収によって上限の金額がちょっと変わってくるんですね。

つボイ うんうん。

前田 例えば、一番世代として多いと言われているところなんですが、69歳以下で年収が370万円から770万円、そういう枠組みの方は、まず自己負担の上限金額は、8万100円+全てにかかった医療費から26万7000円を引きまして、掛けることの1%。

小高 なんかよくわからない...

前田 わからないですよね(笑)もうちょっと分かりやすく言った方がいいですね。

小高 お願いします。

前田 総医療費が100万円だとしましたら、100万から26万7000円を引いてもらって、1%掛けてください。そこにプラス8万円が乗っかってきて、そこまでが上限金額。それ以上払わなくていいです。

つボイ なるほど。助かるなこれ!

小高 つまり年齢とか年収によってその上限額っていうのは変わってくるけれども、その決められた上限額以上、医療費がたとえかかったとしても、そこまでしか払わなくていいよっていうことですね。

つボイ 国が助けてくれるわけですね。

前田 こういうルールを知っていただいた方が、安心して医療を受けようという気持ちになるんじゃないかなと思いますね。

小高 よく月またぎだからうんぬんって窓口で言われたりするんですけども、あれは何ですか?

前田 実は毎月自己負担の上限金額というのがリセットされるんです。例えば、月末から入院をしたとします。そして月末から入院して、例えば今日から1週間、月末に至るまで入院したとした時に、入院期間って1週間で済まないことありますよね?2週間かかった場合、1週間分の金額が上限に達しているかどうか、さらに月をまたいだ1週間分がまた上限に達しているかっていうふうに見ていくんですね。

小高 はい。

前田 そうなると、私だったら自己負担の上限金額ぎりぎりいっぱいまで使いたいと思うんですね。それを使い切らずにその月が終わってしまうと、ちょっともったいないですよね。どうせだったら思い切り使いたいじゃないですか。

つボイ 月末にはあんまり入院せん方がいいかもしれんぞと。(笑)

前田 そうなっちゃいますよね。(笑)簡単に言うと、月初めから入院して、ずっとその病院に2週間分いたら、上限額いっぱいまで使い切れる可能性がありますよということがよく言われます。それがよく月またぎという話ですね。

小高 なるほど。伝票が2つに分かれるような、そんなイメージがあるのは月単位だからってことですね。

前田 でも、そういった明細書を見られた時に、いろんなものが入っていると思います。例えば、ベット代とか食事代とかテレビカード代とかがあると思うんですけども。あれは先程申し上げた高額療養費制度に含まれてないの?なんてことを聞かれることもよくあるんです。

つボイ うんうん。

前田 ちなみに高額療養費制度に含まれるものは、保険診療の自己負担に係るものに関してのセーフティネットです。したがって、今申し上げたものは全額自己負担になっています。

小高 だから、高額療養費制度で割り引いてもらえるからと思って、個室のテレビのカードいっぱい買ったりとかすると...

前田 全部自己負担です。(笑)

小高 この高額療養費制度っていうのは、利用したいって言わなきゃいけないとか、何か書類を書かなきゃいけないとかですか?

前田 おっしゃる通りですね。これは利用ができますかというふうに病院の方に是非お問い合わせをいただきたいなと思います。

つボイ 高額療養費制度というのは助かりますね。マイナ保険証を持っていると、あらかじめ手続きしておかなくてもいいということもあるそうですよ。

小高 手間が省けますね。来週も前田さんに病院の上手な使い方を教えていただきます。
そしてこのコーナー「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

つボイ はい、質問お待ちいたしております!

小高 「健康のつボ!~病院の上手な使い方~」でした。

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