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第10回 ロボット支援手術~泌尿器科、婦人科


小高 水曜日のこの時間は「健康のつボ!~ロボット支援手術について」、一宮西病院 外科副部長で消化器低侵襲手術センター副センター長の岡田 和幸先生に教えていただきます。

つボイ ロボット支援手術は、手ぶれもなく、正確な動きで剥離操作ができるということで、根治を目指しながら温存すべきところを温存できるという大きなメリットがあると、こういうことでしたね。

小高 4週に渡って、岡田先生の専門である消化器系のロボット支援手術についてお話しいただきましたが、今日は消化器系以外でのロボット支援手術のお話です。岡田先生です。よろしくお願いします。

岡田 消化器系以外では、泌尿器科、あと婦人科の方で手術をよく行っています。日本では元々、前立腺がんの全摘手術がロボット支援手術の出発点で、そこから始まってます。

つボイ 私も関係者ですので、ぐぐっと引き込まれました!

岡田 男性に多い疾患ですね。泌尿器科では前立腺がんに対する前立腺の全摘術、あと腎臓や膀胱に対する主に腫瘍に対して、従来は腹腔鏡の手術が行われていたんですが、それがどんどんロボット支援下手術に置き換わっていっている状況です。

小高 一番最初に前立腺がんになったのは、何か理由があるんですか?

岡田 前立腺というのは、骨盤の深く狭い場所で作業をしないといけない手術ですので、腹腔鏡の手術でもできることはできたんですが、操作の難しさがありました。さらに、取るだけじゃなく、最後おしっこの管、尿道という部分を縫い合わせないといけません。結構細い管ですので、腹腔鏡ではかなり難しかったのですが、ロボットの関節がある手を使うことで、より正確にそこの縫い合わせができるようになりました。

つボイ それはもう本当に細かい仕事でしょうね。

岡田 そうですね。ただ、ロボットでできることによって、自分の手で縫っているような感覚で縫うことができるので、かなり楽にそういう作業ができるようになりました。

つボイ ほんとですね。

岡田 あとは、腎臓ですね。ロボットを使うことで、ある程度大きさが小さい腫瘍であれば、腎臓を温存するような、その腫瘍だけを取るような手術も、よりできやすくなってきてると思います。腎臓の機能を温存して、なおかつ根治面でもがんの手術として劣らないような手術ができるようになってきています。

小高 前回までも何回かお聞きしてましたけれども、いわゆる取らなきゃいけない部分を最小限だけ正確に切り取って、大丈夫なところは温存することができるということですね。

岡田 根治性という面と機能温存という面を両立させていくことが、よりやりやすくなっているのがロボット手術のメリットだと思います。泌尿器科だけではなくて、婦人科でもロボット手術はたくさんされてますね。

つボイ 婦人科!

岡田 具体的には、子宮筋腫とか子宮にできるがんに対してロボット支援下手術が行われてきています。子宮とか膣とかそういった臓器は、これも骨盤の深い部分にありますので、先程の泌尿器科と同じようにロボット手術がかなり有効になってくると考えられています。

小高 これも以前は腹腔鏡で?

岡田 そうですね、以前は腹腔鏡で行われていましたが、より細かい作業ができることで、出血も少なくて、入院期間も短くなるような手術ができます。

つボイ 負担が少ないとうことですね。

岡田 傷もかなり小さくて済みますし、子宮筋腫とか結構大きい腫瘍もあるんですけど、それも膣を通して砕いて取ることによって、本当に小さい傷で手術ができるようになってきています。

小高 女性は特にね、傷跡はすごく気になったりもしますから、小さければ小さいほど嬉しいかなと思いますよね。泌尿器科、婦人科以外にもロボット支援下手術っていうのは使われているんですか?

岡田 メインにはやはり泌尿器科、婦人科、あと消化器外科で使われることが多いんですが、その他にも呼吸器外科とか心臓血管外科とか脳神経外科、整形外科でもまた違った種類のロボットにはなりますけど、使われているという状況です。

つボイ ロボット支援手術のメリット。これ、狭い空間でも細かい動きを正確にできて、低侵襲であるということですね。この辺は診療科を超えて共通するメリットですよね。

小高 そうですね。さあ、来週もロボット支援手術について岡田先生に教えていただきます。

そしてこのコーナー「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

つボイ はい、質問お待ちいたしております!

小高 「健康のつボ!~ロボット支援手術~」でした。

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