第6回 ロボット支援手術~消化器外科①(胃がんについて)
小高 水曜日のこの時間は「健康のつボ!~ロボット支援手術について」、一宮西病院 外科副部長で消化器低侵襲手術センター副センター長の岡田 和幸先生に教えていただきます。
つボイ 低侵襲な内視鏡下手術というのをさらに進化させて、お医者さんにとっては細部に渡る丁寧な手術ができて、患者さんにとってはより体に優しい手術。これがロボット支援手術ということになるわけですね。
小高 はい。保険適用の範囲もどんどん広がっていて、いろいろな手術ができるようになっているそうです。今週からはそんなロボット支援手術の具体的なお話です。岡田先生よろしくお願いします。
つボイ 低侵襲な内視鏡下手術というのをさらに進化させて、お医者さんにとっては細部に渡る丁寧な手術ができて、患者さんにとってはより体に優しい手術。これがロボット支援手術ということになるわけですね。
小高 はい。保険適用の範囲もどんどん広がっていて、いろいろな手術ができるようになっているそうです。今週からはそんなロボット支援手術の具体的なお話です。岡田先生よろしくお願いします。
岡田 僕の専門は消化器系になりますので、そちらの手術を中心にお話しさせていただけたらなと思います。
つボイ はい。
岡田 消化器は大きく2つに分かれています。まず食事が通るところ、消化管ですね。具体的には食道から胃、その次に小腸、大腸で便になって出ていくところ。その消化管の他に、それに付いている消化液を出す臓器、肝臓とか、膵臓などの肝胆膵領域があります。消化管と肝胆膵領域のロボット手術というのが今行われているところです。
小高 はい。じゃあ上からいきましょうか。
岡田 上からいくとまず食道ですね。食道がんに対してもロボット手術というのは行われてきています。元々は胸をバッと開けて行う開胸手術でした。ちょっと前までは、少し穴を開けてカメラを見ながら行う胸腔鏡手術が導入されて、最近ではロボット手術が行われています。
つボイ それはどこから入れるんですか?
岡田 食道というのは胸の中を通っていますよね。胸は肋骨で守られていますので、その肋骨と肋骨の間の隙間から入れます。1センチぐらいのポートというものを差し込んで、それを介してロボットの手やカメラが入っていきます。
つボイ 昔は胸を開けてたわけですから、だいぶ負担が違いますよね。
岡田 だいぶ違いますね。やっぱり胸を開けると術後かなり痛いですし、肺炎になりやすいです。肺炎で亡くなられる方も結構おられました。ロボットになることで細かい作業ができるようになって、食道がんの時に細い神経を残さないといけない箇所があるんですが、そういう箇所の操作がかなり正確にできるようになりました。残すべき神経の機能が温存しやすくなったところはありますね。
つボイ 細かい仕事ですね~。
岡田 食道がんの手術は結構難しくて、細かい作業になりますね。
小高 そして食道の次となると胃ですか。
岡田 食道の次は胃ですね。胃がんは少し減ってきてはいるんですけど、今でもまだ多いがんではあります。そういう胃がんに対してもロボット支援下手術というのは行われていまして、これも食道同じで開腹手術から始まって、腹腔鏡が導入されて、最近ではロボット手術が行われています。
つボイ はい。
岡田 またロボット手術のいいところが生かされていまして、その正確な動きと、手ブレ補正が入っているので、正確な剥離操作が可能になります。がんを正確に取るというのはもちろんですが、残すべき臓器、主には膵臓ですね。胃の近くに膵臓という臓器があって、その近くに胃がんの時に取ってこないといけないリンパ節があるんですが、膵臓から丁寧に剥がして取ってくるという操作が結構難しくて、そこをロボット手術でやると、綺麗に取って残すべき膵臓にも負担をかけにくくするような手術ができます。
つボイ 膵臓を傷つけずに胃がんを取るということですね。
岡田 それによって術後の合併症などが少なくなることが報告されています。人間の手よりもさらに小さい手がおなかの中に入って、しかもすごい解像度の高いカメラで拡大して、細い血管まで見ながらできるというところで、人間の手で直接行うよりも、細かい手術ができるのかなと思います。
小高 それによって患者さんの負担も少なくなるし、それから温存の領域っていうのもやっぱり正確になっていくということですか。
岡田 それもありますし、もちろん大前提として根治度、がんをしっかり取るというところ。その目標を損なわずに温存すべきところを残せるという目標が達成できると考えています。
つボイ はい。
岡田 消化器は大きく2つに分かれています。まず食事が通るところ、消化管ですね。具体的には食道から胃、その次に小腸、大腸で便になって出ていくところ。その消化管の他に、それに付いている消化液を出す臓器、肝臓とか、膵臓などの肝胆膵領域があります。消化管と肝胆膵領域のロボット手術というのが今行われているところです。
小高 はい。じゃあ上からいきましょうか。
岡田 上からいくとまず食道ですね。食道がんに対してもロボット手術というのは行われてきています。元々は胸をバッと開けて行う開胸手術でした。ちょっと前までは、少し穴を開けてカメラを見ながら行う胸腔鏡手術が導入されて、最近ではロボット手術が行われています。
つボイ それはどこから入れるんですか?
岡田 食道というのは胸の中を通っていますよね。胸は肋骨で守られていますので、その肋骨と肋骨の間の隙間から入れます。1センチぐらいのポートというものを差し込んで、それを介してロボットの手やカメラが入っていきます。
つボイ 昔は胸を開けてたわけですから、だいぶ負担が違いますよね。
岡田 だいぶ違いますね。やっぱり胸を開けると術後かなり痛いですし、肺炎になりやすいです。肺炎で亡くなられる方も結構おられました。ロボットになることで細かい作業ができるようになって、食道がんの時に細い神経を残さないといけない箇所があるんですが、そういう箇所の操作がかなり正確にできるようになりました。残すべき神経の機能が温存しやすくなったところはありますね。
つボイ 細かい仕事ですね~。
岡田 食道がんの手術は結構難しくて、細かい作業になりますね。
小高 そして食道の次となると胃ですか。
岡田 食道の次は胃ですね。胃がんは少し減ってきてはいるんですけど、今でもまだ多いがんではあります。そういう胃がんに対してもロボット支援下手術というのは行われていまして、これも食道同じで開腹手術から始まって、腹腔鏡が導入されて、最近ではロボット手術が行われています。
つボイ はい。
岡田 またロボット手術のいいところが生かされていまして、その正確な動きと、手ブレ補正が入っているので、正確な剥離操作が可能になります。がんを正確に取るというのはもちろんですが、残すべき臓器、主には膵臓ですね。胃の近くに膵臓という臓器があって、その近くに胃がんの時に取ってこないといけないリンパ節があるんですが、膵臓から丁寧に剥がして取ってくるという操作が結構難しくて、そこをロボット手術でやると、綺麗に取って残すべき膵臓にも負担をかけにくくするような手術ができます。
つボイ 膵臓を傷つけずに胃がんを取るということですね。
岡田 それによって術後の合併症などが少なくなることが報告されています。人間の手よりもさらに小さい手がおなかの中に入って、しかもすごい解像度の高いカメラで拡大して、細い血管まで見ながらできるというところで、人間の手で直接行うよりも、細かい手術ができるのかなと思います。
小高 それによって患者さんの負担も少なくなるし、それから温存の領域っていうのもやっぱり正確になっていくということですか。
岡田 それもありますし、もちろん大前提として根治度、がんをしっかり取るというところ。その目標を損なわずに温存すべきところを残せるという目標が達成できると考えています。
つボイ 食道がんも胃がんも、胸腔鏡とか腹腔鏡でやれておりましたけれども、ロボット支援手術でより細かく正確にできるようになったんだということですね。
小高 がんを正確に取るとともに、温存すべき部分をしっかり残すことができるというのは、やっぱり素晴らしいですよね。来週も岡田先生にロボット支援手術について教えていただきます。
そしてこのコーナー「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
つボイ はい、質問お待ちいたしております!
小高 「健康のつボ!~ロボット支援手術~」でした。
小高 がんを正確に取るとともに、温存すべき部分をしっかり残すことができるというのは、やっぱり素晴らしいですよね。来週も岡田先生にロボット支援手術について教えていただきます。
そしてこのコーナー「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
つボイ はい、質問お待ちいたしております!
小高 「健康のつボ!~ロボット支援手術~」でした。