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第4回 ロボット支援手術にできること


小高 水曜日のこの時間は「健康のつボ!~ロボット支援手術について」、一宮西病院 外科副部長で消化器低侵襲手術センター副センター長の岡田 和幸先生に教えていただきます。

つボイ ロボット支援手術は低侵襲であるということで、最初は戦場で負傷者を遠隔で手術することを目的に開発が始まったというようなこともね、お話として聞かせていただきました。

小高 技術の平和利用の最たるものということなんですね。今日はその技術でどんな手術に対応しているのか、岡田先生に教えていただきます。

岡田 日本では2009年にダヴィンチが薬事承認を得まして、2012年に前立腺がんの全摘手術が保険適用になりました。それ以降、保険適用がどんどん広がっていまして、2018年に胃がん、食道がん、直腸がん、肺がん、子宮がん。2020年に膵がん、2022年に肝臓がん、頭頚部の咽頭がん、喉頭がんに適用が拡大しています。あとは、心臓の弁膜症に対してや、整形外科や脳外科領域でも、またダヴィンチとは違った種類のロボットにはなるんですけど、ロボット支援手術が導入されています。

つボイ 部位によって機械がちょっとずつ違うということですか?

岡田 そうですね。ダヴィンチだけではなくて、ロボットの種類が違ったり、いろんな種類がありまして、その領域によって異なるロボットが活躍してるという状況ですね。

小高 先生のロボット支援手術の専門は消化器系なんですよね。

岡田 僕の専門分野の胃がんとか大腸がんというがんに対しても、どんどんロボット手術の適用が拡大しています。もちろん全部の症例でロボット支援手術ができるわけではないです。あと、病院によっても適用というのは大きく変わってきます。その中でも、直腸がん。直腸というのは骨盤の骨に囲まれた狭いところにあって、窮屈な中を掘り進めていくような手術になるんですが、そういった手術では、関節があって細かい動きができるロボットの手というのはかなり有効だと感じています。

小高 先生の専門分野では、やっぱりかなりこれはいいぞということですね。

岡田 直腸がんでいうと特にですね、骨盤が狭い男性とか、腫瘍が大きくて取り回しがしづらい人とか、肥満で脂肪があってスペースが狭い人とか、そういった人にはかなりロボットの威力が発揮されるんじゃないかなと考えています。

小高 これは先生の専門が適用になる前に、いずれ僕のとこにもこれ来るかなっていう感じだったんですか?

岡田 その前の段階から泌尿器科領域、前立腺ではバンバン手術をやっていて、若手の先生もロボットの手術をやっているような状況でしたので、いずれは消化器系の領域にも来るだろうと想定はされていましたね。

小高 その他にもどんどん広がってるっていうところでいくと、例えば先生の専門外のところではどんな手術に使われたりするんですか?

岡田 先ほども言いましたが、心臓領域だと弁膜症に対する手術が認められていたりとか、整形外科領域だと関節を置き換えるような手術であったりとか、脳外科領域では脳腫瘍、あと腫瘍ではないですが、パーキンソンとかてんかんといったものにも治療として使われることがあります。

小高 今のは内視鏡系の支援ではない感じですけど、全く別物のロボットということですか。

岡田 全く別物のロボットということになりますね。そういったロボットがある施設では、そういった手術が可能ということになりますね。

小高 その細かい作業とか動作ができるようになることがどんどん進化していくと、手術する場所によってどんどんそのロボットの形も細分化されてくっていう感じにもなってくるんでしょうかね。

岡田 そうですね。その手術に、より特化したロボットというのができてくるという可能性はありますね。

小高 私たちにとってはすごく頼もしいというかね、ありがたいなという感じがしますよね。

つボイ 病院の方としては、設置の場所とか、いろいろと技術とか、それに付いていくというのも大変なことでしょうね。

岡田 そういった面もありますね。

つボイ はい。今や外科的手術と言われるものには、ほとんどこのロボット支援手術で行うことができるぐらいの何か勢いがあるね。

小高 来週もそんなロボット支援手術について、岡田先生にうかがいます。

そしてこのコーナー「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

つボイ はい、質問お待ちいたしております!

小高 「健康のつボ!~ロボット支援手術~」でした。

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