グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ


第2回 乳がんになりにくい人はいる?


(女性スタッフ)
前回のお話で、どういう人が乳がんになりやすいかはわかりました。乳がんは出産を経験した方がなりにくい…と聞いたことがありますが、なぜ出産経験があると乳がんになりにくいんですか?

(鈴木医師)
ひとついわれているのが、「授乳」が乳がんのリスクを下げるのでは?というお話です。乳がんにかかった患者さんの中で、授乳歴がある人とない人を比べてみると、ない人の方が多い傾向があります。また授乳期間が長くなるほど、乳がん発症リスクも下がります。乳管を母乳が通るという行為そのものや、出産・授乳に関わる女性ホルモンの影響が、乳がんのかかりやすさ・かかりにくさに関係していると考えられます。
(女性スタッフ)
母乳を作る、つまり乳腺を使った方が乳がんになりにくい、ということですね?私たちの祖父母の時代に比べると、今は明らかに出生率が下がっています。そうなると必然的に授乳の機会は昔よりも少ないということになりますよね。ということは、昔に比べて今は、乳がんにかかる人は多くなっているのですか?

(鈴木医師)
確かに昔に比べて、今は乳がんになる人は増えています。前回お話した食生活の欧米化以外にも、社会進出する女性が増えてきたこと、つまりそれによって結婚・出産が遅くなっていることや授乳頻度が落ちていることが、乳がんに繋がっているのかも知れません。

(女性スタッフ)
ということは、世界的に見ても先進国のほうが乳がんにかかる人は増えているんですか?もっと言うと、乳がんは現代病という見方もできるのですか?

(鈴木医師)
そうなんです。世界的に見て、先進国のほうが乳がん患者は増えています。他にも、夜間勤務が乳がんのリスクとなる可能性が指摘されていますし、忙しい現代人はがんになる可能性を誰しもが抱えているといえます。たまには仕事をお休みして、自分の身体と向き合うことも大切なのではないかな、と思います。
  1. ホーム
  2.  >  外科系
  3.  >  乳腺外科・内分泌外科
  4.  >  「若年性乳がん」を考える特別対談企画
  5.  >  第2回 乳がんになりにくい人はいる?